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TikTok for Businessがゲーム業界を対象に開催したgaming on TikTok 年末イベント「Playground」では、株式会社MIXI 青山氏、TikTok for Business 澤田より、モンスターストライク10周年でのTikTok活用について詳しい取組内容をご紹介しました。
gaming on TikTok 年末イベント「Playground」のイベントレポートはこちら
TikTokの役割は、広告が効きづらい層へのアプローチ
ーーモンスターストライク10周年のプロモーションにおいて、TikTokはどのような役割として位置づけていましたか?
株式会社MIXI 青山氏(以下、青山):TikTokはテレビなどのマスメディアと比較すると、大きな特徴が2つあります。1つ目は若年層の割合が比較的高いというところ。そして2つ目は、ユーザー自身がコンテンツを投稿し、拡散して楽しむというマインドが強いというところです。これらを活かし、モンスターストライク(以下、モンスト)のマインドシェア向上という目的を果たす役割に位置付けました。
TikTok for Business 澤田(以下、澤田):TikTokのユーザー層ですが、実際は若年層のボリュームをキープしながら、その上の世代も増えてきています。
やはり、若年層へのアプローチを目的に、TikTokをプランニングに組み込まれるケースが多く見られますが、今回のモンスト10周年に関しては、TikTok広告だけでなく、オウンドマーケティングとして公式アカウントを運用されるなどトータルで活用されました。
ーーTikTok広告はどのように運用されましたか?
青山:10周年という節目を迎えるにあたり、ユーザーの期待に応えるために10周年キャンペーンや各IPとのコラボといった企画をたくさん盛り込みましたので、これらのキャンペーンごとに広告クリエイティブを用意し、ブランド広告を実施しました。
澤田:一般的にモバイルゲームのマーケティングにおいては、CPIやROASが重要になるため、パフォーマンス広告を実施するケースが多いですが、モンスト10周年では、認知獲得のためのブランド広告をかなり率先して実施していただきました。
リフトアップを後押しした、キャンペーンごとの広告クリエイティブ
ーーTikTok広告によるブランドリフト調査の結果はいかがでしたか?
澤田:大きな3つの軸を「広告認知」「好意」「意向」とし、それぞれの項目に沿ってブランドリフト調査を実施したところ、全てリフトアップするという結果となりました。
青山:ブランドリフト調査では、「広告接触者」と「広告非接触者」との比較でしたので、「好意」「意向」がアップするのは自然な結果だと思いますが、過去に実施した同様の施策と比較するとアップ率が高くなっていました。
7月から10月という長期間に渡り、たくさんのイベントを実施したため、それに連動して結果が上下して波ができるかと思いましたが、段々積み上がっていくように10月にピークを持ってくることができ、良い結果だったと思います。
ーー既に認知度が高いモンストにおいて、「好意」を高めることができた要因はどこにあると考えられますか?
澤田:TikTokはユーザーからのエンゲージメントが高く、広告に関しても敬遠されるというより、コンテンツの一つとして楽しんでいただいているケースが非常に多く見られます。
その中で、モンスト10周年のTikTok広告はクリエイティブが非常に面白く、インパクトがあることがかなり影響しているのではないでしょうか。
モンスト公式アカウント開設前に、効果的なアプローチを検証
ーーTikTokでの広告以外の取り組みについても、具体的にお聞かせいただけますか?
澤田:モンストでは、今年3月にTikTok公式アカウントを開設し、その中で10周年キャンペーンを実施しました。
モンスト公式アカウントの初速でのフォロワー数の伸びは、ゲームジャンルだけでなく他のジャンルの公式アカウントと比較してもトップクラスでした。
その理由はどこにあると思われますか?
青山:考えられる仮説の一つとしては、事前検証があります。モンスト公式アカウントを開設する前に、モンストのキャラクターのアカウントを使って、TikTokではどんなアプローチが可能で効果的かをいくつか検証しました。
その過程を踏まえて、モンスト公式アカウントの開設時には、さまざまな視点でのコンテンツを用意しようということになりました。例えば、「モンストニュース」というゲーム内外のアップデート情報を毎週発信したり、新キャラクターを訴求する動画や運営スタッフの制作の裏側を見せる動画など、あらゆる角度からコンテンツを提供することでフォロワーを獲得していきました。
澤田:さらにモンスト公式アカウントでは、10月に「#祝モンスト10周年」という投稿キャンペーンを実施しましたが、1カ月弱という短期間にも関わらず、総再生数2,500万、総投稿数1,700件という素晴らしい結果となりました。
青山:TikTokでUGCを促す施策は初めての試みでしたが、公式アカウントのフォロワーが約9.3万に対して、総再生数が2,500万というのは、フォロワー以外のユーザーにも拡散され、視聴されたということなので、とても喜ばしい結果です。
澤田:類似の投稿キャンペーンがたくさんある中で、モンスト10周年がそれらと大きく違ったポイントが1つあります。
TikTokでは、一般ユーザーの投稿がバズることが多いものの、キャンペーンでは拡散力のあるクリエイターの力を借りるケースがとても多く見られます。
しかし今回は、モンストユーザーやモンストユーザーに近いフォロワー層からの投稿が多く、それらの動画が非常に多く再生されていました。10年にも渡ってプレイし続けているモンストのユーザーが、TikTokという別のプラットフォームでこれだけたくさんの動画を投稿しているということは、何よりモンストがユーザーに愛されているからだと思います。
UGCに公式が寄り添うことで生まれる「相乗効果」に期待
ーー今後、TikTokにはどのようなことを期待し、取り組んでいきたいとお考えですか?
青山:TikTokの強みは、ユーザー自身が投稿し、コンテンツを楽しみ、それが拡散されていくことです。今回の投稿キャンペーンでは、モンストというゲーム自体に寄り添った投稿が多く、モンストへの理解度が高いユーザーが楽しめるコンテンツだったと思います。
モンストのミュージックを乗せて投稿してくださったユーザーの方がいたように、今後は、モンストのストーリーや世界観など誰もが楽しめるコンテンツが増え、より認知を広がることを期待しています。そういったUGCに、公式の取り組みを重ねて、相乗効果を生むことができればと思っています。
この記事はTikTok for Businessからの寄稿記事になります 。