NTTデータは、2023年7月に、東京都の離島港湾DX事業に関する業務委託において、日本で初めて自律航行ドローンの海上横断にて、緊急着陸地点を陸地、海上に一切設置しない形でのレベル3の海上横断飛行を実現したことを発表した。
同件では、VTOL型の固定翼UAV(以下、ドローン)を使用し、事前に設定した飛行ルート設定に従って自律飛行させ、大島を周回しながら海岸を撮影する事で、被災状況を迅速に確認することについての有効性を検証。
伊豆(河津町菖蒲沢海岸)から垂直離陸したドローンは、海上横断をして伊豆大島を周回するのべ70キロの行程を正確に自律飛行し、1時間程度で大島の岡田港に安全に着陸したとのことだ。
概要(特長)
長距離を自律航行
海上横断飛行中は緊急着陸地点を陸地や海上に設置しないで、事前に設定したルートを正確に自律飛行(目視外)。飛行距離は70キロになり、大島の海岸周辺を撮影。
リアルタイム中継
飛行時のカメラ撮影情報、機体情報はLTE回線を使ってリアルタイムで都庁等の遠隔地端末に中継された。
撮影した情報
ドローンから撮影した映像が、被災状況把握に役立つものかを検証。
使用機体
垂直離着陸が可能な固定翼機(VTOL)を使用。
NTTデータは、災害時の状況把握と情報共有の効率化を実現するソリューションを提供し、災害時における迅速な状況把握を目的に、ドローン飛行環境の構築、運用体制の支援を実施。また、ドローンで撮影した空撮画像等においてAIを利用して被災状況を可視化することで、迅速な被災箇所の把握を支援するという。
なお、これらの情報と各種災害情報を統合し、これを組織内外に共有する情報連携基盤D-Resilio®を提供。これにより、適切な情報が迅速に共有され、災害対策がより効果的に行えるようサポートするとのことだ。