日立造船株式会社と株式会社日立ハイテクソリューションズは2023年1月26日、ごみ焼却施設においての発表をおこなった。これはAI(人工知能)によるボイラ過熱蒸気の過去の状態変動パターン学習により、リアルタイム(最短1秒周期)で過熱蒸気の最適温度帯を予測し、制御動作を先行的に行うことで、蒸気温度の低下による発電ロスを最小限に抑えて90日間の長期運転に成功したというもの。

強化学習技術を採用

このAI制御システムは、株式会社日立製作所が開発した強化学習技術を採用しており、実プラントでの試行錯誤的な繰り返し運転を必要とせず、過去のプロセス運転データのみを用いてプラント制御の学習モデルを構築できるという。

また運転中にこれまで経験したことがない新たな挙動が発生した場合、「未学習」として判定したうえで、運転に有効な挙動であれば新たなAIモデルとして登録し、より優れた制御へと成長させることが可能となるとのこと。

同実証の成功を受けて、日立ハイテクソリューションズは同システムをRL-Prophet(アールエルプロフェット)として製品化。今後はごみ焼却施設のさまざまなプロセスのほか、一般産業などへの展開も構想しているという。システムの活用を通して省エネルギー化やカーボンニュートラルなどGX(グリーントランスフォーメーション)への貢献、また熟練者の減少や労働力不足といった社会課題にも応えるとのこと。

■ AIプラント制御システムに関するウェブサイト
https://www.hitachi-hightech.com/jp/ja/products/ot-solution/control-system/ai-based/rl-prophet/index.html

■株式会社日立ハイテク
https://www.hitachi-hightech.com/jp/ja/

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