JALグループは、豊かな地球を次世代に引き継ぐために、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指すなど、すべてのフライトをサステナブルなものとし、空の旅を誇らしい価値に変えていくための取り組みを進めている。

その一環として、客室で提供しているさまざまなプラスチック製の備品を、持続可能性や資源循環に配慮した素材に切り替えるとのことだ。

JALは、2025年度までに客室・ラウンジで「新規石油由来の使い捨てプラスチックを全廃」することを経営目標に掲げている。

今後も、「3R(Reduce、Reuse 、Recycle)+1R(Redesign)」を推進し、これまでのさまざまな取り組みを加速させ、さらなる使い捨てプラスチックの削減を実現していくという。

1.国際線・国内線共通での取り組み

■紙コップの蓋とマドラーに環境配慮素材を導入 【使い捨てプラスチック削減効果:年間約31トン】

国内線ファーストクラスのソフトドリンク用、および国際線・国内線共通でエコノミークラスでのホットドリンク、ストロー用として提供している3種類の紙コップの蓋を、森林資源に配慮された国際的な認証を取得した紙製の製品へ、2022年10月より順次切り替えを進めている。これにより、国際線・国内線で提供している、すべての種類の紙コップの蓋が紙製となるとのことだ。

また、国際線で2019年9月より導入している木製マドラーに続き、国内線でも11月18日の「サステナブルチャーターフライト」を皮切りに紙製マドラーを順次導入し、2022年度内にJALグループ 全航空会社で、既存品との入れ替えを完了する予定であるという。

2.国際線(エコノミークラス)での取り組み

■主菜用の容器と蓋、トレーマットに紙製品を導入 【使い捨てプラスチック削減効果:年間約175トン】

国際線エコノミークラスの機内食提供用として使用している、主菜用の容器と蓋を2023年1月以降、従来のプラスチック製品から森林資源に配慮された国際的な認証を取得した紙素材に切り替え。

これに先行して搭乗客用のトレーマットは2022年8月より、紙素材の導入を進めているという。新しい機内食用の容器と蓋は、従来品と変わらない容量・強度を持っているとのことだ。

同取り組みによりエコノミークラスでは、2023年秋ごろにはすべての対象路線へ展開を予定で、2019年度実績対比で年間主菜用の容器と蓋で約150トン、トレーマットで約25トン相当の使い捨てプラスチックを削減するとしている。

■小鉢の蓋とアルコール飲料用のプラスチックカップに、再生プラスチック製品を導入

【使い捨てプラスチック削減効果:年間311トン】
副菜やデザート用の小鉢に使用している蓋とアルコール飲料の提供に使用しているカップを、2022年12月以降、従来の新規石油由来のプラスチック製品から再生プラスチック製品に順次切り替え、2023年9月ころまでにすべての対象路線へ展開予定。

■小鉢の蓋とアルコール飲料用のプラスチックカップに、再生プラスチック製品を導入

【使い捨てプラスチック削減効果:年間311トン】
副菜やデザート用の小鉢に使用している蓋とアルコール飲料の提供に使用しているカップを、2022年12月以降、従来の新規石油由来のプラスチック製品から再生プラスチック製品に順次切り替え、2023年9月ころまでにすべての対象路線へ展開予定。

3.国際線・国内線共通の取り組み~植物由来のショッピングバック~

国際線・国内線の機内販売用に、カネカが開発した「100%植物由来のカネカ生分解性バイオポリマー Green Planet®(以下、Green Planet)」製のショッピングバッグを11月下旬より導入。

「Green Planet」は、カネカが開発した植物油を原料に微生物によって生産されるバイオマスポリマーで、袋やカトラリー、食品容器包装材などさまざまな製品に加工することができ、石油由来の汎用プラスチックに置き換わる画期的な素材として注目されているという。

機内販売では「L」・「M」の2サイズのショッピングバッグをご用意しており、今回はLサイズ(2019年度実績:年間約24万枚)で、「Green Planet」のショッピングバッグを導入。Mサイズ(2019年度実績:年間約100万枚)も、現在使用しているバイオマス素材50%配合の在庫がなくなり次第、導入予定であるとのことだ。

4.空港店舗「BLUE SKY」での取り組み

全国各地に展開している空港店舗「BLUE SKY」では2021年7月に那覇空港店にて「Green  Planet」製のMサイズのショッピングバッグを初導入して以降、2022年4月には全国へ展開拡大しており、今後もさまざまなサイズのショッピングバッグの切り替えをさらに進めていくとのことだ。