日本フィンランドむし歯予防研究会は、全国の歯科衛生士200人を対象に「口腔ケアの実態調査」として、コロナ禍前後における口腔ケアニーズの変化に関してアンケート調査を実施し、結果を公表した。

新型コロナウィルスの出現から2年近くが経とうとしている中、人々の生活も少しずつではあるが元に戻りつつある状況となり、歯科医院の受診状況に関して海老名市歯科医師会会長であり日本フィンランドむし歯予防研究会の鈴木会長は以下のように述べている。

「全国的には昨年の4月から5月にかけてコロナに影響を最も受け、一時期受診を控える患者様が多くいらっしゃいました。そこから徐々に受診する患者様が戻ってきており、現在はコロナ禍以前の状態に戻りつつあります。」

このことからJFSCPは、人々の口腔ケアにおけるニーズがどのように変わったのかに注目したとのことだ。

コロナ禍以前と比べて、口臭、矯正、歯の食いしばりに関する相談が増加

コロナ禍前と比べて、「口臭、口臭予防、口臭対策、口内衛生状態に関する患者さんのニーズが増えた」と感じている歯科衛生士の割合は、約半数の47%に及んだという。

口臭、口臭予防、口臭対策、口内衛生状態に関する患者のニーズが増えたか

また、「矯正に関する患者さんのニーズが増えた」と感じている歯科衛生士の割合は、3人に1人の34%で、「歯ぎしり、歯の食いしばり、マウスピースに関する患者さんのニーズが増えた」と感じている歯科衛生士の割合は、約半数の54%という結果となった。

また、その他の変化として「テレワークの増加により、これまで平日の昼間にはあまり見られなかった会社員の方の来院が増えた。」や「学校でのブラッシング中止により、子供たちの口内環境が悪化したように思う。」といった意見も出てきたとのことだ。

【左】矯正に関する患者のニーズが増えたか
【右】歯ぎしり、歯の食いしばり、マウスピースに関する患者のニーズが増えたか

調査概要
■表題:口腔ケアの実態に関する調査
■調査主体:日本フィンランドむし歯予防研究会
■調査実施:株式会社クロス・マーケティングのアンケートツールQiQUMO(キクモ)を使用
■調査方法:アンケート調査(インターネット調査による)
■調査期間:2021年10月15日~31日
■調査対象:歯科衛生士200名

<参考>
日本フィンランドむし歯予防研究会『口腔ケアの実態に関する調査