ソフトバンクグループ株式会社は5月21日、Zホールディングス株式会社 代表取締役社長Co-CEO(共同最高経営責任者)の川邊健太郎氏らが取締役に就任すると発表した。日本経済新聞の報道によると、Zホールディングスはもちろん、投資先の人工知能(AI)企業との事業連携を強める狙いがあるという。
取締役には、『信長の野望』シリーズや『三國志』シリーズで知られる株式会社コーエーテクモホールディングス 代表取締役会長の襟川恵子氏、世界各国に事務所を構えるモリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所 東京オフィス代表のケン・シーゲル氏も就任する。
孫正義氏「これまでの貢献と尽力に心から感謝」
今回の就任は現在、取締役を務めるソフトバンクグループ株式会社 取締役 副会長執行役員のロナルド・フィッシャー氏、ソフトバンクグループ株式会社 取締役のサイモン・シガース氏、ソフトバンクグループ株式会社 取締役の川本裕子氏の退任にともなうもの。
ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員の孫正義氏は、ロナルド・フィッシャー氏とサイモン・シガース氏が取締役を退任することについて、以下のようにコメントしている。
──孫正義氏
「ロンとサイモンのこれまでの貢献と尽力に心から感謝しています。25年来の信頼のおけるパートナーであるロンとは、海外における投資やそのマネジメントに共に取り組んできました。PC、インターネット、ブロードバンド、モバイル、AI、とソフトバンクグループが各時代を牽引(けんいん)してきた中で、ロンは常に私の知恵の源泉であり、情報革命を加速させるために共に尽力してくれました。今回取締役を退任することになりましたが、引き続きグループ内に残り、成長をサポートしてくれます」
「また、サイモンとは、2016年のアーム買収時にIoT・AI時代の到来を見据えて共有したビジョンを実現するため、共に取り組んできました。Armを長年リードしてきたサイモンのリーダーシップがなければ、Armがここまで大きく進化することはなかったでしょう」
「当社グループの成長に対するこの二人の貢献は計り知れません。私たちは、人類の役に立つためにテクノロジーは進化し続けるべきと信じており、6月の取締役退任以降も同志として、共に人類の未来に貢献していけることを楽しみにしています」
孫正義氏による川本裕子氏に対するコメントは以下のとおり。
──孫正義氏
「川本さんには、金融およびコーポレート・ガバナンスに関する豊富な知識とご経験から、厳しいご質問や忌憚のないご指摘をたくさんいただき、当社グループのさらなる成長のために、多くのものを残していただきました。そのご尽力に心から感謝しております」
なお、人事は6月23日(予定)に開催する第41回定時株主総会で正式に決定する予定という。
>>ニュースリリース
ソフトバンクG孫正義さん、AI革命に熱意「10兆円でも満足しない」
孫正義氏は5月12日に実施した2021年3月期 決算説明会のなかで、「5兆円や6兆円では満足する男ではない。10兆円でもまったく満足しません。まだまだ胸の高鳴りが続いています。これが僕の1番重要な想いだと思います」と語った。
今後のソフトバンクグループの動向にも注目したい。