ロボットベンチャーのGROOVE Xは、SOMPOホールディングスと日立グローバルライフソリューションズ(以下、日立GLS)などを主な引受先として、総額18億のシリーズB3資金調達を実施し、現在までに累計調達額は124.1憶円となったと発表した。

今回の資本業務提携は、これからの高齢化社会やWithコロナ時代によるライフスタイルの変化に向けた新たなる社会的課題の解決、新サービスの共同開発に取り組むことを目的としているとのことだ。

⾼齢化社会における介護や認知症に関わる社会的課題の解決のため、これまでSOMPOホールディングスの子会社で介護サービスを運営するSOMPOケアと同社は、介護付きホーム「SOMPOケア ラヴィーレ駒沢公園」などの介護施設に「LOVOT」を導入し、施設内でのコミュニケーションの活性化や入居者の心身の状態の変化についての実証評価を実施してきたという。

LOVOT

施設からは、「入居者の方とLOVOTのふれあいにより表情が穏やかになった」、「可愛さのあまり思わず持っていた歩行器を手離してLOVOTに近寄ってしまった」など、LOVOTの導入によりホームの雰囲気もより明るくなったとの声が多数あがっているという。

そんな中、⾼齢化社会における介護や認知症に関わる社会的課題の解決をさらに促進させるため、今回の資本業務提携を締結するに至ったとのことだ。

具体的な取り組みとして、高齢者の生活支援と認知症ケアを対象に、LOVOTを用いたソリューションの共同開発を開始するという。

今後、SOMPOホールディングスが運営する、「人間」と「テクノロジー」の共生による新しい介護のあり方を創造するプロジェクト「Future Care Lab in Japan」とGROOVE Xが連携し、見まもりをはじめとする高齢者の生活支援におけるLOVOTの活用や、認知症の方を対象とするLOVOTを用いたケアの効果実証を行う予定とのことだ。

LOVOTは、あらゆるセンサーとAIを高度に組み合わせた「EmotionalRobotics®」を備えており、利用者のデータ連携などにより家庭における新しい接点として大きな潜在力を有している。

日立GLSは、日立グループにおいてユーザーの暮らしと直接の接点を持つことを特徴とし、家電品、空調機器の販売、デジタル技術を活用したプロダクト・サービスを提供してきた。

また最近では、大学の研究機関との連携により、高齢化など社会課題を解決し、人々のQoL向上を支えるソリューション開発にも積極的に取り組んでいる。

こうした両社の想いが合致し、今回、資本業務提携の締結に至ったとのことだ。

今回の資本・業務提携によって、日立GLSの事業基盤を活用し、同社は成長を加速させると共に、同社の技術を日立GLSの商品開発に活用。

また、LOVOTやコネクテッド家電を通じて得られる生活者に関わるデータを活用し、複数の家電やデバイスが連動して快適な住環境を提供する新たなサービスを提供していくとしている。

Withコロナ時代で変化した、あらゆるライフスタイルに合わせた環境やサービスを提供するため、生活に潤いと安心を与えることが期待できるLOVOTの普及、活用に取り組み、生活者ひとりひとりにうれしい暮らしの提供に取り組んでいくとのことだ。