サントリーウエルネスは、サッカーJリーグの複数のクラブと連携して、「Be supporters!(サポーターになろう!)」プロジェクトを2020年12月より始動すると発表した。

同プロジェクトは、「支えられる人から、支える人へ」をコンセプトとし、高齢者や認知症の人など、普段は周囲に「支えられる」機会の多い人が、サッカークラブの“サポーター”となることで、クラブや地域を「支える」存在になっていくことを目指す取り組みとなる。

同社は、年齢を重ねても輝く毎日を送れるよう、健康食品や化粧品といった商品を年間延べ200万人に届けているが、購入者からは「自分の好きなことや得意なことを活かして、地域や社会の役に立ちたい」、「誰かの役に立って、ありがとうと言われる存在になりたい」という声が多数届いているという。

今回は、同社の思いに共感した、Jリーグのクラブ「レノファ山口FC」(山口県)と「カターレ富山」(富山県)の2つのクラブと連携し、同プロジェクトを始動する。

2クラブとの具体的な取り組みはいかになる。

レノファ山口FC 「人生の先輩からのエール」企画
今シーズン成績が振るわなかったレノファ山口FCの監督や選手に対して、人生経験豊富な「人生の先輩」たちがサポーターとなってエールを送る。

福祉施設に入居している人をはじめ、山口県内の19市町の高齢者にサポーターになってもらい、「人生において、どうやって苦境に向き合い、乗り越えていったらいいのか?」という問いを投げかけ、最高92歳の人を含む約500人からメッセージをもらうという。

山あり谷あり、酸いも甘いも知っている人から発せられるメッセージが書かれた一枚の巨大な横断幕を、12月20日のホーム最終戦で掲げ、試合後に、監督や選手に贈呈するとのことだ。

カターレ富山 「クラブも元気に、高齢者も“きときと”に!」企画
コロナ禍で観客動員が落ち込んでいるカターレ富山に対して、富山県内の福祉施設で暮らす高齢者が、新しくサポーターとなってクラブを支えていくプロジェクト。

今回はホーム最終戦となる12月13日に、施設内の公共スペースでパブリックビューイングを実施する。高齢者が、クラブの応援歌にあわせて全力でタオルマフラーを回したり、事前に制作したオリジナルの応援グッズを掲げたり、スタジアムのサポーターと同じく全力で応援するとのことだ。

高齢者や認知症の人がサポーターとなって、クラブや街を元気にするという。また2クラブとの活動を皮切りに、今後より多くのクラブと連携し、活動地域を拡大していく予定とのことだ。

なお、同プロジェクトは、「注文をまちがえる料理店」をはじめ認知症に対する新しい価値観の発信で知られる小国士朗氏と、慶應義塾大学大学院教授で認知症未来共創ハブ代表を務める堀田聰子氏のアドバイスを仰いでいるという。