LINEのAIカンパニーは、LINE CLOVAのAI技術を活用した文字認識サービス「CLOVA OCR」において、各種会計書類に特化した「CLOVA OCR(レシート・領収書特化型)」、「CLOVA OCR(請求書特化型)」の提供を開始したと発表した。
「CLOVA OCR」は、書類・画像に記載された文字・文章をテキストデータへ変換するサービス。伝票や領収書の登録、モバイルアプリ上における情報入力など煩雑な入力作業を簡単にし、手入力や項目分類の時間を大幅に削減するという。
手書き文字、斜めになった文字、歪んだ文字でも高い精度の認証が可能で、2019年3月には、国際会議ICDARで世界No.1を獲得。企業や行政のサービスに導入・活用されているとしている。
現在、リモートワークをはじめとする新たなワークスタイルにより、急速なデジタル化やペーパーレス化が進む中、バックオフィス業務におけるデジタル化も注目されており、今後も更に加速していくと予想されているという。
アナログ作業でのバックオフィス業務は、情報の手入力作業や仕訳勘定科目の検索などに多くの手間が発生し、業務担当者の負荷が大きく、特に取引先企業が多くなると、手間も増え、人的ミスも発生しやすくなることが課題になっている。
また、OCRを導入し業務の自動化をすでに進めている企業でも、従来のOCRでは決まった形式・フォーマットの文章しか対応していないため、読み込み対象文章の定形化があらかじめ必要であったり、読み込み位置の指定や調整が必要であるため、OCRによる自動化のための初期運用コストや工数が膨大なものとなってしまうケースも多いという。
そこで今回、各種会計書類に特化した「CLOVA OCR(レシート・領収書特化型)」、「CLOVA OCR(請求書特化型)」の提供を開始。
従来のAI-OCRでは、企業ごとに異なるフォーマットのレシート・領収書・請求書の読み込みを自動化するために、事前に手作業でフォーマット設定するなど、煩わしい事前設定が必要であったが、各種会計書類に特化した同サービスは、より高度な文章認識による文字や値の検出・認識のみならず、項目分類まで対応するとのことだ。
CLOVA OCRでは、同サービスを導入することでより効率的な業務システムを実現し、企業の限られたリソースの中で、ユーザーが本来集中するべき業務に従事できるよう、様々な企業をサポートしていくとのことだ。