佐川急便、Kyoto Robotics早稲田大学、フューチャーアーキテクトは、内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」における主要課題の一つである「スマート物流サービス」の「荷物データを自動収集できる自動荷降ろし技術」に関する研究開発を受託し、2019年12月より共同研究を実施していると発表した。
戦略的イノベーション創造プログラムは、府省の枠や旧来の分野を超えた横断型の国家プロジェクトであり、科学技術イノベーションを実現するために基礎研究から実用化・事業化までを見据えた取り組みを推進している。
スマート物流サービスでは、輸送状況や流通過程の見える化や、複数の事業者での商流・物流データの共有・活用による、サプライチェーン全体の効率性・生産性の向上の実現を目指している。
今回の研究では、荷物の基礎情報(サイズ・重量・外装・荷札情報等)、荷降ろし場所や荷降ろし時間といった情報を自動取得するとともに、荷降ろし作業を自動化する技術の確立と社会実装を目指すという。
同研究で自動収集される情報はスマート物流サービスで構築する物流データベースの基礎情報となる。トラックコンテナに積み込まれた荷物の荷降ろし工程を対象に行うとし、創出される技術は海上コンテナや荷積み工程にも転用可能とのことだ。
研究成果を物流業界に還元することで、複数の事業者での商流・物流データの共有・活用によるサプライチェーン全体の効率性・生産性の向上の実現に大きく貢献することが期待されている。
共同研究機関はそれぞれ輸送業務、IT、ロボット技術、公共政策の知見を持ち寄り、基礎的研究からシステム開発、社会実装までを首尾通貫して取り組んでいくとしている。