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AIの話題になる時、「将来人間の仕事を奪う」という話がよくあげられる。確かに、そういった一面は否定はできないだろう。人間はよりクリエイティブな仕事に専念するべきだということも語られている通り、それ以外の効率化できる仕事はAIに任せた方が正確で、迅速なはずだ。
たとえば、ニュースの選択などもそうであろう。世の中はまさに情報化社会だ。膨大な数のニュースが世界中から発信されているが、その中から必要なニュースを選択するのは、相当な労力と手間が必要だ。
しかも、それが英文だった場合、その労力は一層大変になる。この問題をAIを用いて解決してくれるサービスが登場した。
アイウェイズコンサルティング株式会社は、AIを活用したソリューションプロジェクト「Know Bee(ノウビー)」の第1弾AIソリューションとして、AIを搭載した法人向けニュースキュレーションサービス「NEWS AI SEARCH」の提供を開始した。
毎日30万件の英文ニュースを収集し最適なものを選択
冒頭でも述べたが、ビジネスの中で、海外で発信された英文記事が重要な情報源となる機会は多々ある。しかし、英語を母国語としない我々がそのような記事を収集するには、少々手間がかかってしまうこともあるだろう。
NEWS AI SEARCHは、この手間をAIで効率化してくれるというサービスだ。毎日30万件ほどの英文ニュースを収集し、最先端のAI技術を用いて組織の関心を学習し続ける。そして、継続して利用するほど最適な英文ニュースを受け取ることができるようになるという法人向けの英文ニュースキュレーションサービスなのだ。
具体的な作業としては、毎日30万件ほど集めている英文ニュースから、利用者が設定したカテゴリとキーワードで記事を自動で収集する。収集したニュースから組織の好みに合わせてAIがニュースを選定。そして、閲覧者が評価した結果をNEWS AI SEARCHに学習させることで、翌日のニュース選定では、より最適なニュースを受け取ることができるようになる。
特徴は、AIに関する専門知識は一切不要で、普段と同じようにWEBブラウザで検索するように利用できること。そして、収集した英文ニュースを評価するだけで、自動で求めている英文ニュースが集まるようになるという。
価格モデルとしては、初期費用は100,000円(税抜)。スタータープランが月額39,800円(税抜)(1人当り3,980円(税抜))で、配信件数は~100件/日、利用人数は10名。
スタンダードプランが月額49,800円(税抜)で、配信件数は~200件/日、利用人数は~20名。
プレミアムプランが月額59,800円(税抜)で、配信件数は~300件/日、利用人数は~50名となっている。
今後は、スマートデバイスへの利用プラットフォームの拡大、組織利用を促進するための共有機能やサービス利用状況の可視化機能の強化、日本語ニュースへの対応などを顧客ニーズに合わせて順次リリース予定だ。
また、より詳細な海外調査を求めるニーズに対しては、外国籍の社員がより細かく調査してレポートするサービスも展開する予定だという。
さまざまなビジネスシーンで活躍するAI
AIはすでにさまざまなビジネスシーンで活用されている。たとえば、株式会社ジーエルシーが開発した「“セールスアシスタント”ロボ」は、見込み顧客の分析から、アポイントの日程調整までのインサイドセールス業務をAIで半自動化するクラウドサービスだ。
これにより、企業はセールス担当の数を減らし、コスト削減が可能だ。セールス担当者は、無駄なコンタクト数が減り、アポイント設定も自動化され、訪問も効率化し、労力が減るという。
また、ケイアイスター不動産株式会社は、2017年12月より株式会社ライナフが提供する「スマート内覧」を同社の一部物件を対象に試験導入を始めた。
このスマート内覧は、スマホ携帯電話を利用して、セルフで内覧できるサービスだ。専用のサイトからアカウント登録(無料)をし、webカレンダーより内覧したい物件の空き状況を確認した上で、空いている中から希望の時間をオンラインで予約する。
予約当日、ユーザーのみで現地に向かい、アカウント登録した携帯電話で「開錠」ボタンを押すと、施錠されている鍵が開き、自由に内覧することができる。退出の際も開錠同様に携帯電話から施錠をすることができるという仕組みだ。
一方、中には産学連携による取り組みもある。株式会社 GA technologies (ジーエーテクノロジーズ)と首都大学東京の高間研究室、は、AIを活用した物件レコメンドシステムの共同研究を行っている。
1月に行われた共同研究の成果発表によると、AIの機械学習を活用した物件レコメンドシステム導入により、リノベーション業務における物件提案までの時間(中古不動産仕入れ業務のスピード)を最大55%まで削減することに成功したという。
また、AIの画像解析技術を活用した不動産業界初のマイソク自動読み取りを始めとするRPA実現では、物件仕入れ業務に係る時間を1/3に圧縮することに成功している。
AIをうまく活用しより豊かな未来を
筆者も情報発信に携わる人間として、情報収集・選択の大変さはよくわかる。ましてや、それが英文となると、情報の選択だけで膨大な時間と手間がかかる。
NEWS AI SEARCHは、使えば使うほど勝手に学習してくれ、精度が上がっていくことで欲しい情報へのプロセスが圧倒的に短縮されるAIならではの強みを持つ。
AIによって人の仕事の多くが奪われるというネガティブな予測もあるが、今回のような有意義な活用が進み、より豊かな社会が構築されていくことを期待したい。
img: PR TIMES