ロジクトロンは、近畿大学および近大アシストが主催し、ミヤマエとともに協力企業として参画した医療資材輸送ドローンの実証実験が、「近畿大学 東大阪キャンパス」で実施されたと発表した。

医療資材輸送のドローン実証を実施

同実証は、医療資材の自動輸送における社会実装を目的として行われたもので、13.6キログラム医療資材を実際に輸送し、離陸から荷下ろしまでの一連の流れを検証したという。

航路の作成には、写真測量技術を用いて生成された3D空間が活用され、既存建築物や高圧線などの障害物を回避するルート設計の有効性を確認。また、建物の高さ情報をもとに、屋上上空でのホバリングおよび荷下ろしの精度も検証したとしている。

さらに、災害時を想定し、LTE通信が不安定または圏外の状況で遠隔操作がどこまで可能かを検証。通常は離陸地点と荷下ろし地点の双方にオペレーターが必要だが、ワンオペで荷下ろしまで完了可能であることが確認されたという。

同実証の結果を踏まえ、今後はDID(人口集中地区)外での長距離飛行実証を段階的に実施し、倉庫から病院まで約8キロメートルの自動輸送の実現を目指すとのことだ。また、レベル3.5飛行の活用も視野に入れ、災害時や医療物資の緊急輸送など、社会インフラとしての大型ドローン活用を推進していくという。

今後も、地方自治体・医療機関との連携を強化し、地域防災計画へのドローン物流の導入の可能性を検討していくとのことだ。