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- 本コラムは、企業・団体などから寄稿された記事となります。掲載している取り組みやサービスの内容・品質、企業・団体などをAMPが推奨・保証するものではありません。


各企業・一人ひとりのパートナーシップ構築の加速をサポートするため、サステナブル推進企業の取り組み事例をコラム形式で提供。
今回は株式会社NTTデータ グローバルソリューションズの取り組みを紹介する。
NTTデータ グローバルソリューションズの取り組み
| アプローチ視点 | NTTデータ グローバルソリューションズ(以下、NTTデータGSL)の強みであるSAPの技術力を活かし、コロナ禍で常態化したテレワークによる社員間コミュニケーション、社員の健康不安に対する取り組みを行いました。 |
|---|---|
| 実施内容 | SAP社の提供するクラウド型アプリケーション開発のプラットフォーム「SAP® Business Technology Platform(以下、SAP® BTP)」を活用し、社員の心身の健康状態を推定する「心身健康サポートシステム」を開発しました。 |
| サステナビリティー推進体制 | SAP社が推進する周辺系ソリューションの検証、技術開発、導入までを担うチーム内に、本プロジェクトを立ち上げました。 |
取り組み実施に至った背景
NTTデータGSLは、NTT DATAのSAP事業の中核会社として、SAP® S/4HANA Cloudを中心に、グローバルAMOサービス、SAP® BTP上でのサービス提供や、周辺系SaaS(エコシステム)など、これまで製造業を中心とした多くの日本企業に対して、コンサルティングからシステム導入・保守までワンストップサービスを提供してきた実績があります。
一方、社内に目を向けますと新型コロナウイルス感染症の影響で2022年当時、それまでの働き方から大きく変わりリモートワークが常態化しました。その結果、社内ではメンバー間のコミュニケーション不足や、心身の健康に対する不安が高まる状況に。こうした状況で、強みであるSAPソリューションを活用し社員の心身健康向上をめざすチームを立ち上げ、取り組みを行いました。
実施している取り組み
NTT DATAでは、サステナブルな社会の実現に向けて「Planet positive, Prosperity positive, People positive」の3つの柱で取り組みを進めており、解決すべき社会課題と、NTT DATAの事業における重要性を評価し、サステナビリティ経営として取り組むべき優先テーマとして13個のマテリアリティを設定しています。

地理的・経済的な制約を超えて教育機会を提供するためのオンライン教育プラットフォームや、育児や介護と仕事の両立に欠かせないリモートワークやフレックスタイム制度のIT支援など、ITは多くの社会課題に貢献できると考えています。
NTTデータGSLは今回、SAP社が提供するSAP® BTPを活用し、社員の心身健康の向上を目的としたアプリケーションを開発。SAP® BTPは、クラウド型アプリケーション開発のプラットフォームです。ノーコードでSAPアプリケーションの開発・拡張が柔軟に行えるほか、ほかのクラウド製品とのデータ連携を実現できる点が注目されています。
開発したアプリケーション「心身健康サポートシステム」は、
1.何をいつ食べたかを記録する食事記録機能と、
2.運動・睡眠・労働状況を記録する体の状態確認機能、
3.これらのデータをもとに、メンタルの状態を判定するメンタル判定機能から成ります。
これらの機能により、社員自らの健康状態を客観的に本人が把握し、生活習慣を見直すきっかけを提供する仕組みを構築しました。
1.食事記録機能
・スマートフォンから光学文字認識(OCR)機能で一日の食事回数、内容を記録する
・OCR+テキストマイニングでカロリー等の栄養成分を抽出して記録する
2.体の状態確認機能
以下を可視化する
・月/日歩数・睡眠時間・労働時間(スマートウォッチデータ・就業管理システムデータ)
・運動習慣
・月ごとの変化
3.メンタル判定機能
・食事×歩数×睡眠×勤務等、生活データを掛け合わせ、機械学習でメンタル状況を自動判定
・自覚に頼らず、データに基づいて客観的に可視化
・蓄積データを反映することで、より個人に最適化された精度の高い判定を実現


「似たような属性の人達の平均と比較」および「これまでの自分自身と比較」という独自の2つの観点から今の自分の状態を知ることができるという特長が認められ、特許の取得(特許番号:第7669320号)に至りました。
当社はSAPビジネスへの貢献度、ならびに顧客満足度などにおいて、極めて高く評価された企業に授与される「SAP AWARD OF EXCELLENCE」賞を、2013年より毎年受賞している、SAP社のパートナー企業です。強みの源泉であるSAPの技術力を活かし、社員の健康不安に対する取り組みを行い、さらにSAP®BTPに関するケイパビリティを強化することもできたことは、当社ならではのアプローチだと考えています。
今後の目標や展望
先述の通り、ITで解決に寄与できる社会課題は多くあると考えています。NTTデータGSLの強みであるSAPの技術力をこれからも磨き続け、お客様の経営課題の解決を通して社会に貢献していきたいと思います。
たとえば、世界は今、地政学的リスクや気候変動、パンデミックなど、予測困難な事象に直面していると同時に、サプライチェーンはグローバル化・多層化が進み、可視性や柔軟性が求められる時代です。こうした状況で、最新のAIを使い地政学リスクの予測分析を行うこと、グローバルの拠点における在庫状況や生産計画を可視化しリアルタイムに予測することも重要です。
NTT DATAはグローバルで約2万人のSAPコンサルタントを有しています。このグローバルネットワークも活用し、お客様に最適な提案をしていきたいと思います。
- 劉 墨妍
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株式会社NTTデータ グローバルソリューションズ
Digital&Technology事業部 Data Platform&Innovation統括部
- SAP HANAオンプレからSAP HANA Cloud、SAP Datasphere、SAP Business Data Cloud(略SAP BDC)までデータ分析領域で一筋。国内初SAP HANA Cloud導入プロジェクトや国内最速なSAP BDC導入プロジェクトに携わってきた。現在もデータ活用プロジェクトを中心に活動。
- ▼お問い合わせ先
- ●NTTデータ グローバルソリューションズ
- ●メールアドレス:pr@nttdata-gsl.co.jp
- ●URL:NTTデータ グローバルソリューションズ|NTTデータグループ SAPソリューションコアカンパニー
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