INDEX
PRIZMAは、正社員として勤務する20~50代の男女を対象に、「生成AI、AIOの活用率についての実態調査」を実施し、結果を公表した。
■20代は生成AI使用率が72%と高い水準。年代問わず、AIを2人に1人が検索ドメインでの検索の代替として活用
「生成AIの使用率」について年代別で比較したところ、20代では72%、30代では65%と、若年層ほど使用率が高い傾向に。
「生成AIの使用頻度」については、20代、30代では「週4~6日」と回答した人が最も多く、毎日使用している人も1割以上となった。40代、50代では「週1〜3日」との回答が最多となり、若年層と比較すると使用率が下がる結果となった。

「生成AIの活用レベル」については、全体的に「検索の延長線上で利用する(レベル1)」と回答した割合が高く、依然として基礎的な使い方にとどまっている層が多いことがうかがえる。
一方で30代は、「意図した成果物を得るために工夫して利用する(レベル2)」と回答した人が4割を超えており、より実用的かつ目的に応じた活用を行っている傾向が示された。
さらにレベル3(ツールや機能を組み合わせて利用)やレベル4(業務プロセスに組み込んで利用)といった高度な活用については、20代や30代においても一定の回答があり、積極的に生成AIの活用を行っていることがわかった。

次に、「生成AIの用途」について聞いたところ、世代別で大きな差はみられず、「従来の検索の代替として(Google検索などの代わりに調べ物をする)」が最多で、「情報収集(ニュース・事例・トレンドなどをまとめて把握する)」「一次検索(調べ始めのきっかけとして概要をつかむ)」と続く結果に。
調査の結果、AIは、検索エンジンの代替だけでなく、調査や知識の整理といった情報探索全般に活用されている実態が浮かび上がった。従来の検索エンジンを置き換える形で、より効率的かつ要約された知識を得る目的で活用する層が多いと同社は推測している。
一方で、「資料作成(24.3%)」「文章作成(20.7%)」といったアウトプットを生み出す用途でも一定数の活用が見られるものの、情報取得系の用途と比べると少数にとどまった。

■AI Overviewsの活用の広がり。若年層ではAI検索で完結する人が2~3割を占める結果に
Googleが導入したAI Overviews(AIによる概要表示)の認知・活用状況を聞いたところ、「AIモードの活用」「検索完結」「参考にする」など、AI Overviewsを活用する人は20代で半数以上と最多、50代では3割以下と最も少なかった。
一方で、全世代にAI Overviewsの存在自体を認知していない層が多いことがうかがえるほか、若年層を中心に新しいAI機能への関心が高いものの、年齢が上がるほど認知が遅れていることが明らかになった。
また、従来の検索結果や上位サイトから情報を得るのではなく、AIモードやAI Overviewsのみで検索を完結する人が、若年層では2〜3割に達しているという結果に。
続いて、生成AIやAI Overviewsを活用して収集した情報を、実際にどう活用したのか聞いたところ、下記のように実践例が挙がった。
・提案されたサービスを検索した(20代女性/神奈川県)
・確認のために参照先のWebサイトを自分で閲覧した(20代/男性/東京都)
・検索結果をもとに企画、提案を行った(30代/女性/熊本県)
・プレゼン資料に使用(30代/男性/大阪府)
・検索結果を参考に顧客対応を行った(40代/女性/千葉県)
上記のように、生成AIは単なる情報収集ツールにとどまらず、実際の業務アクションやアウトプットに直結する活用が進んでいることがうかがえる。

さらに、生成AIやAI Overviewsが推薦する商品やサービスに対して、信頼性や魅力を感じやすいかどうか聞いたところ、「とても感じやすい」「感じやすい」が20代~30代では半数以上、40代は約4割、50代では約3割となった。

■AI検索の信頼度。20代、30代は「AIの方が信頼できる」がわずかに上回る
従来の検索とAIによる検索のどちらをより信頼しているかについて聞いたところ、20代、30代では従来の検索よりAI検索のほうを信頼していると回答した人がわずかに上回った。
また、「どちらも大きな差はない」とする回答を含めると、20代では約8割(79.9%)、30代では約7割(72.4%)が、AI検索に対して少なくとも従来検索と同程度の信頼を寄せているという結果に。
この傾向は、40代や50代においても同様であり、どの年代でもAI検索を一定程度信頼できる手段とみなしている層が多数派となっている。

【調査概要】
調査期間:2025年10月7日~10月8日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:1,022人
調査対象:調査回答時に「正社員として勤めている20代~50代の男女」と回答したモニター
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
<参考>
PRIZMA『生成AI、AIOの活用率についての実態調査』
