CAREER FOCUSは、離婚経験者および既婚者計450名を対象に「キャリアと夫婦関係・離婚に関する実態調査」を実施し、結果を公表した。

■調査結果

調査の結果、「高収入ほど結婚生活は安定する」という長年の通念が崩壊し、むしろ経済的成功が夫婦関係の新たな火種となっているという実態が明らかになったという。

特に、世帯年収1,500万円を超えるパワーカップル層では、実に40.0%が「離婚を具体的に意識したことがある」と回答。これは、世帯年収500〜800万円層の18.5%と比較して2倍以上の数値であり、経済的成功が必ずしも夫婦の幸福に直結しない現実が浮き彫りになったとしている。

離婚のメカニズム

また同調査では、曖昧な「性格の不一致」という言葉の裏に隠された、現代の夫婦関係を規定する「キャリア格差」「対等性のジレンマ」「時間の枯渇」という3つの構造的問題を明らかにしたとのことだ。

離婚の最大の火種は「キャリア格差」
夫婦の一方がキャリアで大きく先行した際、「取り残された側の劣等感」と「先行した側の罪悪感」が関係を悪化させる最大の要因に。特に、妻の年収が夫を上回った場合、55.3%の夫が「自分の存在価値に疑問を感じた」と回答。

●「対等な関係」が夫婦を追い詰める「対等性のジレンマ」
高収入カップルほど「家事も育児もキャリアも平等に負担する」という理想を追求するあまり、少しの不均衡も許せなくなる「対等性のジレンマ」に陥る傾向が判明。理想と現実のギャップが、不満を生み出す温床になっているという。

●時間は金で買えない。「時間資本」の枯渇が幸福度を奪う
世帯年収1,500万円以上の層は、仕事にリソースを集中するあまり、夫婦関係の維持に必要な「時間資本」が絶対的に不足。62.1%が「夫婦の会話時間は1日15分未満」と回答し、関係性の希薄化が深刻となっているとのことだ。

離婚の原因ランキング

<参考>
CAREER FOCUS『キャリアと夫婦関係・離婚に関する実態調査