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ライフマップは、全国の高校生155人を対象に、「高校生が考えるジェンダーへの意識と本音」についてのアンケート調査を実施し、結果を公表した。
■高校生の約4割が「ジェンダー問題に関心あり」
「ジェンダーギャップ」や「ジェンダー平等」という言葉を知っているかという質問に対し、「知っていて関心がある」と答えた高校生は43.9%にのぼった。
次いで「知っているが関心はない」が38.7%、「聞いたことはあるがよく知らない」が13.5%、「知らない」は3.9%という結果に。

■8割以上が「性別で不公平を感じた」と回答 日常に潜むジェンダー格差
「世の中には、性別によって不公平がある」と感じたことはあるかという質問に対し、「よくある」、「時々ある」を合わせると、80.7%の高校生が「不公平を感じた経験がある」と回答した。
具体的な場面としては、「男らしさ/女らしさなどの言動に対する違和感」(55.2%)が最多で、次いで「進路や職業に関するイメージ」(48%)、「メディアやSNSでの表現」(41.6%)などが続く結果に。

【右】性別によって不公平があると感じた場面
■7割が肯定、3割は否定 ジェンダーをめぐる「高校生の二面性」
「性別に関係なく生きやすい社会」になっていると思うかという質問には、「とても思う」(20.6%)、「やや思う」(48.4%)と、約7割の高校生が肯定的に回答した。
一方で、「あまり思わない」「まったく思わない」とした生徒も30.9%存在しており、依然としてまだ生きづらさを感じる層も一定数いることが伺える。

■高校生の約9割が「多様な性を受け入れる」と回答
「もし友人や身近な人が『同性のパートナーを選ぶ』『性別を変える』といった選択をしたらどう感じるか」との質問に対し、「とくに気にしない/自然なことだと思う」と回答した高校生が56.1%と最多となった。
さらに、「最初は驚くかもしれないが、受け入れられると思う」が33.5%にのぼり、約9割の高校生が性の多様性を肯定的に受け止めているという結果に。

といった選択をした場合どう感じるか
■高校生が注目するジェンダー課題、最多は「働き方の不平等」
関心のあるジェンダー問題を複数回答で聞いたところ、「働き方の不平等さ(男女の給与格差や昇進の違いなど)」が54.2%で最多となった。
次いで「LGBTQ+への理解や配慮」(38.1%)、「男らしさ・女らしさなどの価値観による生きづらさ」(37.4%)が続いた。

■「親世代との価値観ギャップ」を課題視する声も
「これからの社会が性別に関係なく生きやすくなるために何が大切か」を質問したところ、高校生からは下記のような意見が寄せられた。
<「性別に関係なく生きやすくなるために何が大切か」(高校生からの意見の一部抜粋)>
・「身体的に必要である区別か、偏見による差別かを判断すること」(高校2年生)
・「受け入れることが難しくても、知識をつけたり理解しようとする姿勢を持つ」(高校3年生)
・「相手の個性を理解すること」(高校1年生)
なかには「自分たちの世代は柔軟に考えられているが、親世代との価値観ギャップが課題になっている」といった指摘も見られ、世代間の意識のずれをどう埋めていくかが今後の大きなテーマになると同社は考察している。
一方で、高校生たちの言葉からは「理解しようとする姿勢」や「人として向き合うこと」といった前向きな姿勢も浮かび上がった。
【調査概要】
調査内容:高校生が考えるジェンダーへの意識と本音
調査機関:自社調査
調査対象:当社を利用している全国の高校生
有効回答:155人
調査期間:2025年8月27日~9月26日
調査方法:高校訪問でのアンケート調査
<参考>
ライフマップ『高校生が考えるジェンダーへの意識と本音』