住友重機械エンバイロメントは、産業活動から排出される有機排水を資源へと転換し、バイオガスを製造する嫌気性消化システム「BIOIMPACT-AC(バイオインパクト・エーシー)」を販売したことを発表した。

住友重機械エンバイロメント、有機排水から再生可能エネルギーを製造するシステムを販売

嫌気性消化システムとは、酸素のない環境下で働く微生物の力を利用して、有機性排水などを分解・安定化させるプロセス。

同社は、独自の技術開発により、高効率な処理能力を実現し、設備の小型化を図ることで、設備コストの高さや設置スペースの制限などの課題を解決したという。

同システムの特長詳細は以下の通り。

・設備費用の削減
設備の小型化で、導入コストの削減に大きく寄与。さらに、工事費用の削減が可能なユニット型をラインナップ。

・省スペース
独自の技術開発により、同社従来品と比較して約2倍の処理能力を実現。それに伴い設備サイズを小型化し、設置に必要となるスペースを50%程度削減。

・排水をバイオマス原料へ転換
有機排水をバイオマス原料として、メタン発酵させることで、発電や熱源の燃料として利用可能なバイオガスを製造。これにより、化石燃料の使用量削減とエネルギー調達コストの低減に寄与。

・脱炭素社会への貢献
再生可能エネルギーを創出し利用することにより、温室効果ガス(GHG)排出量の削減が可能。

なお、同システムは、アサヒビール茨城工場へ実証機を導入し、2026年から運転を開始するとのことだ。