令和トラベルが運営する旅行アプリ「NEWT(ニュート)」は、18歳から29歳の若年層を対象に、海外旅行に対する意識・行動実態調査を実施し、結果を公表した。
■若年層の海外旅行は「行きたい」「行かない」で二極化
4,127人に対して海外旅行に対する意向を聞いたところ、「行きたいと思う」「どちらかというと行きたいと思う」を合わせた「行きたい群」は50.7%という結果となった。
一方、海外旅行に「どちらかというと行きたいと思わない」と「行きたいとは思えない」を合わせた「行きたくない群」は37.2%という結果に。
行きたくない群は約4割を占め、若年層において海外旅行意向が二極化している実態が浮き彫りとなった。

■海外旅行二極化の背景には「3つの環境変化」
この結果を受け、同社は「行きたい群」「行きたくない群」それぞれ550名ずつを対象に詳細調査も実施。同調査では、この二極化の背景として、3つの変化に着目し分析を行った。
(1)経済状況の変化(可処分所得格差)
「行きたくない派」は可処分所得が月1万円未満という回答が4割を占め、旅行費用8万円超という平均的な海外旅行費用は大きなハードルに。表向きは「興味がない」と答える層でも、背後には「お金がないから行かない」という心理が垣間見えると同社は推測している。

(2)テクノロジーの変化(SNSの浸透)
旅行に関する情報源は、従来のパンフレットやGoogle検索からSNSへと大きくシフト。特に若年層においては、SNSが「タビマエ(旅行前)」「タビナカ(旅行中)」「タビアト(旅行後)」といった海外旅行のすべてのプロセスに関与していることが明らかになっている。

また、今回の調査では、「行きたい群」は他者のSNS投稿から影響を受け、旅行先を検討することが多いことも明らかに。

さらに、旅行中に撮影した写真を旅行後にSNSへ投稿したいと考える人が多いことから、SNSが旅行の楽しみ方にも深く関わっていることが伺えた。

これらを総合して、SNSが海外旅行のすべてのプロセスに関与していることが改めて明らかに。旅行は今や「行くこと」だけでなく、「どう見せるか」「どう発信するか」といったSNS上での行動とも密接に結びついていると同社は考察している。

特にタビマエでは、投稿が偶然目に入ることで行きたくなる「受動的検索」によって行き先を決め、その後「能動的検索」によって旅行先の情報収集をするという、二段階でSNSが使われていることがわかったという。

(3)世界情勢の変化(治安・不安要素)
海外旅行に対しては、治安や感染症、トラブルといった不安を感じている人が多いことが明らかに。特に「海外に行きたいけれど、まだ経験がない層」においては、費用や言語、病気、コロナなど、あらゆる項目に対して不安が大きい傾向が見られた。

【調査概要】
調査対象:全国の18〜29歳の男女(事前調査で「海外旅行への関心の有無」を確認)
調査方法:インターネット調査(セルフ型アンケートツール使用)
調査期間:2025年6月1日~6月4日
有効回答数:
・スクリーニング調査4,127名
・本調査1,100名(行きたい群550名、行きたくない群550名)
実施機関:令和トラベル
<参考>
令和トラベル『若者の海外旅行に対する意向調査』