東急は、2032年度から大井町線でワンマン運転を実施すると発表した。将来的な労働力不足や社会環境の変化に対応し、鉄道事業の持続的な成長を目指すとしている。

ワンマン運転の実施にあたり、安全性・安定性の向上を図るため、大井町線に定位置停止支援装置(TASC)を導入する予定だという。TASCは、列車が自動的に所定停止位置で停車する機能で、大幅な誤停車の防止に効果があるとのことだ。

また、東横線で実証実験を進めてきた乗務員支援ホーム監視AIも、大井町線に導入する予定。このシステムは、ホーム上の乗降監視映像をAIが解析し、特定の状態を検知して運転士に通知するものだとしている。

さらに、無線式列車制御システム(CBTCシステム)も導入予定である。CBTCは、無線通信を使って列車の位置や速度を連続的に把握し、安全な間隔を保つ新しい信号保安システムで、2028年度に田園都市線、2031年度に大井町線への導入を予定している。これにより、遅延回復効果や運行の安定性向上が期待されるとのことだ。

東急は、すでにホームドアや車内防犯カメラ、踏切の3D障害物検知装置、車内非常通報ボタンなど、各種安全対策を実施している。ワンマン運転においてもこれらの安全対策を徹底し、引き続き安全・安定輸送の確保に努めるとしている。