浜松ホトニクスは、光半導体製品の需要拡大に対応するため、本社工場(静岡県浜松市中央区市野町)に新たな製造棟を建設し、竣工したと発表した。竣工式は6月20日に実施され、2025年12月からの稼働を予定している。

本社工場5棟外観

新棟は光半導体製品の前工程を担う生産拠点であり、生産スペースを従来比で約2倍に拡張するという。これまでの6インチウエハに加え、8インチウエハに対応する新たな生産ラインを導入することで、生産効率と継続性の向上を図るとのことだ。

建物構造は地上4階、地下1階で、延床面積は10,960.86平方メートル。生産実行階と補助階、電気室、機械室などで構成される。製造工程では自動搬送システムを導入し、省人化と効率化を進めるとしている。また、災害対策として耐震構造を採用し、環境配慮型設備の導入も行っている。

新棟の生産能力は8インチウエハ換算で月産約8,000枚、収容人員は約40名。総工費は生産設備を含めて約370億円に上る。

浜松ホトニクスは、医療、産業、自動車分野などに光半導体製品を供給しており、今回の新棟建設を通じて今後の需要拡大と継続的な成長に対応する構えであるとしている。