東急、住友林業、再生建築研究所は、東急新横浜線新綱島駅前で計画する「(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクト」において、2棟の木造商業施設の新築工事に5月1日より着手すると発表した。開業は2026年度下期を予定している。

同計画地は、新綱島駅前の個人所有の敷地で、敷地中央の古民家を囲むように低層の商業施設を建設することで、周辺開発と調和した賑わいの創出を目指すという。
同プロジェクトで改修する古民家は、長年地域住民に親しまれてきた貴重な歴史的資産であり、2024年に横浜市認定歴史的建造物・特定景観形成歴史的建造物に指定された。外観や伝統的意匠を活かしながら、耐震性や設備を更新し、飲食店、物販店、事務所として活用する予定だという。

同施設は、純木造の2階建て低層商業施設であり、深い軒下空間と連続する木の柱など、古民家を継承した伝統的建築要素を取り入れている。内外装にも木材を多用し、自然の温かみを感じる街並みを形成するほか、「One Click LCA(※)」でCO2排出量と炭素固定量を算定し、環境配慮型の木造建築を実現するとのことだ。
3社は同プロジェクトを通じて、歴史的資産を継承し、憩いの場および賑わいを創出するとともに、新綱島駅周辺のさらなる活性化を目指すとしている。
■事業計画の概要
事業名称
(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクト
計画地
神奈川県横浜市港北区綱島東一丁目1161番外(地番)
敷地面積
約7,757平方メートル
延床面積
古民家:約348平方メートル(予定)
木造商業施設(仮称):約1,398平方メートル(予定)(仮称)約1,203平方メートル(予定)
構造
古民家:木造平屋
木造商業施設(仮称)A棟・B棟:木造2階建て(木造軸組工法)
用途
飲食店舗、物販店舗、事務所等(予定)
(※)建設にかかる原材料調達から加工、輸送、建設、改修、廃棄時のCO2排出量等を効率的に算定できるソフトウェア