双日は、2019年4月に事業参画した台湾の雲林洋上風力発電所(Yunlin Offshore Wind Farm)について、全80基の風車設置を完了し、商業運転を開始したと発表した。同事業は、発電能力640MWを有し、台湾における最大級の洋上風力発電所となるとのことだ。

雲林洋上風力発電所

同事業による年間発電量は約2,400ギガワット時(GWh)であり、一般家庭約60万世帯の年間使用電力量に相当するという。これは雲林県の一般家庭電力需要の90%を賄う規模であり、地域への電力安定供給に貢献するとともに、年間約120万トンのCO2排出削減が見込まれるとしている。

雲林洋上風力発電所は、台湾中部の雲林県沖8~17kmの洋上に位置し、プロジェクトエリアは82平方キロメートルに及ぶ。発電された電力は、雲林県の太渓郷および四湖郷近くの2つの陸上変電所を経由し、台湾電力網を通じて台湾電力公司に供給されるという。売電契約期間は20年間となっている。

同事業は、允能ウインドパワー社(Yunneng Wind Power Co., Ltd.)を事業主体とし、Skyborn Renewables GmbH、TotalEnergies SE、Electricity Generating Public Company Limitedと共同で進められている。

双日は、今後も再生可能エネルギー事業や省エネルギー事業の展開を進め、地域の電力供給安定化や脱炭素化への貢献を目指すとしている。