J-オイルミルズは、NEDOの事業の一環として、食用に適さない亜熱帯植物であるテリハボクとポンガミアの種子から搾油・精製した油脂を用い、100%バイオマス由来のSAF(持続可能な航空燃料、ニートSAF)の生成に成功したと発表した。今回生成されたニートSAFは、国際品質規格「ASTM D7566 Annex A2」に適合しているという。

J-オイルミルズ、テリハボクとポンガミアから100%バイオマス由来SAF生成に成功

J-オイルミルズは、沖縄県管理道路の街路樹から落下したテリハボクとポンガミアの種子を活用し、適した搾油・精製工程を開発。さらに、水素化・異性化・蒸留の工程を外部委託し、ニートSAFの生成を実現した。

テリハボクとポンガミアは、日本では沖縄県、海外では東南アジアなどに分布する亜熱帯植物であり、主に街路樹や防風林として利用されている。食料用の農地との競合が少なく、乾燥地や塩分濃度の高い土地でも栽培可能であることから、新たなSAF原料としての活用が期待されるとしている。

今後は、燃料としての品質向上に加え、環境認証であるCORSIA適格燃料登録を目指し、SAF化技術を持つ石油精製事業者との連携を進めるという。また、栽培実証試験を通じて原料供給量の拡大にも取り組む予定としている。

なお、同成果は1月29日から31日まで東京ビッグサイトで開催される「第19回再生可能エネルギー世界展示会&フォーラム(RE2025)」のNEDOブースで紹介されるとのことだ。