Metaは、テキスト共有アプリ「Threads(スレッズ)」で広告表示のテストを開始した。初期段階として、米国と日本の一部ビジネス(広告主)と利用者を対象としたテストを行う。結果やフィードバックをもとに、今後の提供拡大について検討するとしている。
Threadsは、ユーザーが自身の考えを気軽に共有し、オープンな会話を楽しめるソーシャルアプリとして利用者数を伸ばしており、2024年12月時点で月間アクティブ利用者数が3億を超えた。また、利用者の4人に3人が少なくとも1つのビジネスをフォローしているという。
Metaは、利用者がお気に入りのビジネスとつながる機会を増やすために今回の広告テストを実施。初期段階では、一部利用者のホーム画面のフィード上で、投稿と投稿の間に画像広告を表示する形式を採用している。広告主は、Metaが提供する他のプラットフォームと同様に、ブランドセーフティーや適合性コントロールを設定可能であり、利用者は広告表示に関する体験を管理することができる。
Threadsの広告は、Metaの広告マネージャを通じて既存のMeta広告キャンペーンを拡張する形で運用される。追加のリソースや専用のクリエイティブを必要とせず、チェック項目を選択するだけで、Metaのファミリーアプリ全体でより多くのオーディエンスにリーチすることが可能とのことだ。
さらに、広告が利用者の興味や関心に合致するよう、パーソナライズ機能を活用する。興味がない広告が表示された場合はスキップしたり、非表示に設定したりすることができる。また、アンケートを通じて利用者の広告体験を向上させるためのデータ収集も行うとしている。
ブランドセーフティーに関しては、Threads上で広告の近くに表示されるコンテンツの安全性を確保するため、FacebookやInstagramで既に導入されている「インベントリーフィルター」のテストを開始した。これはAI技術を用い、ビジネスが自社広告周辺のオーガニックコンテンツをコントロールできる仕組みであり、収益化ポリシーによって規定されるコンテンツ基準も適用されるという。
Metaは、テストの結果やフィードバックを慎重に分析し、Threadsの広告提供の拡大や利用者体験の向上に向けた取り組みを進める方針だ。