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カタリナマーケティングジャパンは、カタリナネットワークのデータを活用し、2023年と比較して2024年の消費者の購買行動にはどのような変化があったのかについて分析を行い、 レポートとして結果を発表した。
■消費者購買行動変化レポートダイジェスト
カタリナネットワーク内で買い物をした消費者の2024年の総購入金額は、2023年と比較し1.6%増加したという。
総購入金額増加の要因は平均購入単価の上昇で、前年比103.2%と3.2%増加。平均購入単価は値上げの影響で上昇しているが、 2022年と比較をしている2023年消費者購買行動変化レポートと比較すると上昇率は和らいでいる(※参考:2022-2023年比較参照) 。
一方、1人あたりの購入数量は前年比98.5%と1.5%減少。1人あたりの購入数量は減少しているが、2023年消費者購買行動変化レポートと比較すると減少率は小さくなっている(※参考:2022-2023年比較参照) 。
値上げの傾向が続いているため平均購入単価は増加しているが、昨年と比較すると1人あたりの購入数量の減少幅は小さくなり、買い控えの動きが少し弱まっていると同社は考察している。
■1回あたりの買い物に起きた変化
次に、1回あたりの買い物はどのように変化したかを調査。
1回あたりの購入金額を見てみると62.9円(前年比102.4%)増加しているが、1回あたり購入数量(買い物かごに入れる数)は0.1個(前年比99.3%)微減。1商品あたりの平均購入単価は、7.8円(前年比103.2%)上昇している。
■商品カテゴリ別の購買行動変化
各カテゴリ別の購入状況を前年と比較した際に、購入人数(ID数)の減少率が大きかった順に20位までを並べてみると、購入人数(ID数)は今回分析対象とした全46カテゴリのうち実に43カテゴリ(93.5%)で前年を割る結果となった。
■注目のカテゴリ: 「日本酒」ライト層もヘビー層ともに流出。いかに防ぐか
日本酒は、2023年10月の酒税法改正での減税により価格の高騰が押さえられているにも関わらず、購入金額、購入数量、購入人数が前年を下回った。
購入人数が減少する際は、もともと購買量が少ないライト層から減っていき、カテゴリー内には購買量が多いヘビー層の割合が増えるため、購入人数の減少とともに、一人あたりの購買量が増えていく傾向がみられるのがセオリー。
一方、日本酒カテゴリーでは、購入人数とともに一人あたり購入数量なども減少しており、ライト層からヘビー層まで、全体的に購入者が減少していることが予見される。
同社は、日本酒を飲む機会の創出など新たなターゲットへのアプローチとともに、既存購入者の流出を抑えられるかが課題だとしている。
【調査概要】
同レポートは、 普段から買い物をしている消費者の買い物行動がどのように変化したのかをまとめるため、以下の条件に該当したIDの購買データを対象として分析を実施。
対象ID:毎月1回以上買い物をしている状態が以下対象期間内で継続しているID
対象期間:2023年1月1日~2024年12月31日までの24か月(2年間)
対象店舗:カタリナネットワークに24か月継続して加入している店舗
<参考>
カタリナマーケティングジャパン『2024年の消費者の購買行動』