不妊治療支援を手掛けるARCHは、シリーズAラウンドで総額9億円の資金調達を実施したと発表した。資金調達は、第三者割当増資および金融機関からの融資を通じて行われ、創業以来の累計調達額は11.3億円となったとのことだ。

ARCH、シリーズAラウンドで9億円の資金調達を実施

調達の第三者割当増資には、リード投資家としてANRIが参加したほか、既存投資家のXTech Ventures、新規投資家としてブーストキャピタル、第一生命保険、西武しんきんキャピタルが名を連ねた。また、りそな銀行、みずほ銀行、日本政策金融公庫などの金融機関からも融資を受けた。

ARCHは、今回調達した資金をもとに、不妊治療領域での医療機関のDX推進、開業・運営支援の強化、人材採用、システム改良、設備投資を進めるという。また、企業向け研修や教育活動を通じて、妊よう性に関する理解促進にも取り組むとしている。

ARCHは以下の事業を展開している。

・婦人科・不妊治療施設の開業および運営支援
・受診効率を向上させるアプリの開発および提供
・婦人科・不妊治療に特化した医療機関向けカルテシステムの開発および提供
・企業向けの妊よう性や家族計画に関するセミナー・講演活動
・女性のライフステージ全般を支援する医療ソリューションの開発および提供

ARCHがプロデュースし、2022年に恵比寿に開業した「トーチクリニック」では、DXを活用した運営支援を実施している。同クリニックは妊娠率54.0%(全国平均36%)を記録しており、治療に伴う離職率も全国平均16%に対し5%と低い数値を実現しているという。また、第二院となる上野院の開業支援も進めており、今後も支援を拡大していくとしている。