本コラムは、企業・団体などから寄稿された記事となります。掲載している取り組みやサービスの内容・品質、企業・団体などをAMPが推奨・保証するものではありません。

各企業・一人ひとりのパートナーシップ構築の加速をサポートするため、サステナブル推進企業の取り組み事例をコラム形式で提供。

今回は株式会社フォーバルの取り組みを紹介する。

フォーバルの取り組み

アプローチ視点 『「新しいあたりまえ」で、新しい世界を創るFORVAL』という理念を掲げ、中小・小規模事業者向けに、ESG経営の可視化を伴走型で支援する次世代経営コンサルタント集団として事業を推進しています。
実施内容 ESG経営のコンサルタント企業として、ESG経営を共に進める「可視化伴走型支援」を提供しています。また、2024年度にはESGやサステナビリティの模範となることを目指した新社屋「環境配慮型の次世代ESGオフィス」を開設し、日経ニューオフィス賞「東北ニューオフィス推進賞」を受賞しました。
推進体制 フォーバルでは、企業経営におけるSDGsや気候変動などのESG要素に対応するため、サステナビリティ委員会とリスクマネジメント委員会を設立しました。これにより、持続可能な社会の発展を目指し、リスク管理の強化を図っています。

取り組み実施に至った背景

フォーバルがサステナビリティ推進に取り組む背景には、持続可能な成長を目指すという重要な目標があります。大企業はすでに気候変動対応や人的資本経営、管理体制の強化など、高度な「ESG経営」を進めていますが、多くの中小・小規模企業では、まだ十分な取り組みが行われていません。このような状況を受け、フォーバルは中小・小規模企業の経営者をサポートする「次世代経営コンサルタント」として、ESGやSDGsに配慮した経営の重要性が高まる時代に対応するため、ESG経営を共に進める「可視化伴走型支援」を開始しました。

フォーバル自体も積極的にサステナビリティの取り組みを進めています。2021年12月にはTCFD提言に賛同し、TCFDコンソーシアムに参加しました。この活動は、気候関連財務情報の開示を通じて、気候変動に伴うリスクと機会を明確にするためのものです。さらに、2022年3月には経済産業省の「GX(グリーントランスフォーメーション)リーグ基本構想」に賛同し、温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みを強化しました。また、同年7月からはESGレポートの発行を開始し、持続可能な経営に対する取り組みの透明性を高めています。

フォーバルグループは、「新しいあたりまえ」を創出し、社会価値を生み出す企業を目指しています。100年ビジョンとして「提供する事業分野で不可欠な存在になること」を掲げ、100年後も「なくてはならない存在」であるために、社会課題の解決と持続可能な未来の実現に取り組んでいます。

実施している取り組み

フォーバルは、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長を目指し、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関するさまざまな取り組みを推進しています。特に、東北支社の新社屋は最新の環境技術を取り入れたZEB(ネット・ゼロ・エネルギービル)仕様で設計され、エネルギー消費の削減とCO2排出量の低減を目指しています。

■「環境配慮型の次世代ESGオフィス」について
フォーバルは、重視する「人的資本経営」の考え方に基づき、働きがいやイノベーションを生み出せる環境を推進しています。地球にも人にも地域にも優しい、明るく開放的なオフィスを目指し、さまざまなアイデアを採用しています。建築物はZEB仕様で、太陽光パネルやEV充電設備を完備し、EVの推進をサポート。照明は完全LED化されており、内装や什器にはリサイクル素材を活用しています。また、木製家具には東北産の木材を使用し、地産地消を実現しています。この取り組みが評価され、日経ニューオフィス賞「東北ニューオフィス推進賞」を受賞しました。

<主な特徴>
・ZEB仕様によるエネルギー効率の高い設計
・EV充電ステーションの完備
・再生可能エネルギーの活用
・環境に配慮したリサイクル素材や、国産木材や珪藻土クロス、竹、土、紙などの繰り返し栽培可能な自然素材製品を取り入れた内装
・ユニバーサルデザインの採用など、「人的資本経営」を実現する働きやすさを追求したオフィス環境

■フォーバルグループにおける4つのマテリアリティ
2024年のESGレポートでは、フォーバルが重視する4つのマテリアリティ(重要課題)について詳細に報告しています。当社の4つのマテリアリティは、事業活動を通じて社会課題の解決を図る「GDX化」、「地方創生」、「イノベーション」、「人的資本/ダイバーシティ&インクルージョン」で構成されています。これらのテーマを中期経営計画に反映し、推進することで、社会課題の解決とステークホルダーへの利益貢献につなげていきます。

■「ESGアドバイザー」の育成
当社は、中小・小規模企業の「ESG経営」を推進するリーディングカンパニーとして、人材戦略の一環として「ESGアドバイザー」の育成に取り組んでいます。今年6月には「ESGアドバイザー制度」で、581名が「認定ESGアドバイザー」の資格を取得しました。

サステナビリティ推進体制

現代の企業経営では、SDGs、気候変動、生物多様性、人権、労働環境、健康経営、適切な社内統治など、ESG要素への配慮が求められています。具体的な目標設定や戦略の立案、発信、実行、評価を行うため、2022年4月1日にサステナビリティ委員会とリスクマネジメント委員会を設立しました。サステナビリティ委員会は、気候変動を含むサステナビリティ分野の総合方針を策定し、グループ全体に指導と情報共有を行い、持続可能な社会の発展に貢献します。リスクマネジメント委員会は、リスクの抽出と助言を通じて、リスク管理の強化と事業リスクの適切なレベルでの管理を目指しています。

今後の目標や展望

気候変動は、最も緊急かつ重要な社会課題の一つであり、自然災害の増加は生活や企業活動に大きな影響を及ぼします。当グループでは、気候変動対策を経営の最優先課題とし、日本政府のグリーン社会実現や「2030年カーボンニュートラル宣言」に基づき、事業活動やサプライチェーン全体で温室効果ガス(GHG)の削減を推進しています。

これにより、地球環境の改善と持続可能な社会価値の創出を目指しています。また、中小・小規模企業のお客様の利益に貢献するため、当社は「可視化伴走型支援」を提供し、環境に配慮した経営コンサルティングを行っています。

今後も、TCFD提言に基づく情報開示を強化し、グループ全体での環境対策に取り組んでいきます。気候変動に対するリスクとチャンスの分析や、GHG排出量のデータ蓄積・効果測定を通じて、情報公開の質を向上させていきます。フォーバルは、社会に貢献する道筋を明確にし、皆様とともに持続可能な未来を築いていきたいと考えています。

渡辺 亨
株式会社フォーバル 管理本部総務部長
1986年4月入社 東京、横浜、仙台勤務を経て、管理本部総務部へ
▼お問い合わせ先
●株式会社フォーバル
●URL:https://www.forval.co.jp/

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