地域医療支援事業を行うジェイエムインテグラルは、山口県(健康福祉部薬務課)から「山口県内へき地におけるオンライン服薬指導等体制構築業務」を受託したと発表した。

山口県、へき地におけるオンライン服薬指導体制の構築へ

オンライン服薬指導とは、スマートフォンやパソコンなどの情報通信機器を利用し、薬剤師が患者に対して薬の適正な使用について説明するもの。

同事業では、郵便局などの既存施設においてもオンライン服薬指導の導入支援を行うという。受診予約から患者と薬剤師とのオンライン接続、郵送や支払いなどの課題に対して、システム開発や実証、先進事例調査を通じて解決を図るとのことだ。

■オンライン服薬指導等体制構築のための受託内容

(1)へき地における医薬品等提供に係る先進事例調査
(2)県内へき地における医薬品等提供のニーズ調査
(3)へき地の医薬品等提供に係る研究会の開催支援
(4)へき地におけるオンライン服薬指導等の支援ツールの開発
(5)へき地におけるオンライン診療や巡回診療と組み合わせたオンライン服薬指導等の導入支援
(6)オンライン診療や巡回診療などと組み合わせたオンライン服薬指導や一般用医薬品の提供手法の導入支援マニュアル作成・説明会の実施
(7)報告書作成 など

山口県では、人口減少と少子高齢化が進行しており、医療計画上のへき地の範囲も拡大している。特に薬局が周辺にない地域では、医療サービスを受けることが困難な状況が深刻化しているという。さらに、人口10万人当たりの薬剤師数は全国平均を上回っているものの、35歳未満の薬剤師数は減少傾向にあり、持続可能な医療体制の構築が急務となっているとのことだ。

ジェイエムインテグラルは、オンラインによる服薬指導体制を整備することで、限られた医療資源を最大限活用し、充実した医療体制の構築を目指すとしている。