出光興産とサントリーホールディングスは、使用済みPETボトルのキャップやラベルの容器・包装の再資源化に向けた検討を開始し、キャップのケミカルリサイクル実証実験を実施した。

同実験では、サントリーが提供した使用済みPETボトルのキャップを原料として、出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパンが油化ケミカルリサイクル技術(※1)によりCR油(※2)を生産。

出光興産ではこのCR油について、石油化学製品や燃料油の原料としての有用性を確認したという。

使用済みPETボトルキャップのケミカルリサイクル実証実験を実施

今後出光興産は、石油精製・石油化学装置を活用し、使用済みPETボトルのキャップやラベル由来のCR油を原料とした「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」(※3)の生産を検討するという。

またサントリーは、「リニューアブル化学品」から製造されるプラスチック容器の実用性を確認するほか、容器・包装全般の最適な再資源化の形と可能性を探索していくとのことだ。

両社は、容器・包装リサイクルに向けた検討をさらに進めることで、カーボンニュートラルおよび循環型社会の実現に向けて取り組んでいくとしている。

(※1)使用済みプラスチックやプラスチック端材を油化して、生産した生成油を原料にした再資源化の手法
(※2)使用済みプラスチックを油化して生産した生成油
(※3)使用済みプラスチックやプラスチック端材を原料として油化ケミカルリサイクルを行い、生産したCR油から製造された化学品や燃料油のこと