就職支援プログラムを運営する特定非営利活動法人キャリア解放区は、「Z世代の就職活動に関する意識調査」を実施し、結果を公表した。
■陽キャは得だと痛感しながら、陽キャになりきれないZ世代
就活経験者のうち、就職活動をしていて変だと感じたり、違和感を持ったりしたことがある人の割合は80.0%もの割合にのぼる結果となり、今の就職活動がZ世代にフィットしたものとは言い難いことが判明。
また就活経験者の内、3人に1人が「わかりやすい陽キャばかり得をすること」に違和感を持っており、「陽キャ」の性格をもっている人に対して、不公平さを感じていることがわかった。
その一方、実際に「グループディスカッションや面接で陽キャを演じた」と回答した人は6.0%にとどまり、得だと分かりつつも陽キャになりきれないZ世代の不器用さがうかがえる結果に。
■3人に1人が就職活動中に嘘?第一志望と言い張ったり、他人のESをコピペしたり「いつわり就活」多発
就活経験者の29.0%が、面接やESで誇張したりコピペしたりの「いつわり」を含めてしまっていることが判明。
「エントリーシートや面接で話を盛った」「第一志望ではないのに、第一志望だと言った」など、面接で「いつわった」就活経験者が2割近く、「エントリーシートや面接で嘘をついた」や「他人のエントリーシートの文面をコピペした」と、ESで「いつわった」割合が1割ほどいることがわかった。
■学業より就活を優先しなければいけないことに困惑
学生の本分は勉強だが、就活経験者の27.0%は、「大学の勉強より就職活動を優先しなければいけないこと」に違和感を持っており、実際に「就職活動のために大学の授業を休んだ」と回答した人は28.0%。これに対し同社は、大学などの教育機関にとっても大きな問題であると考察している。。
■新卒で採用されないと人生終了?
就活経験者たちの20.0%が、「新卒で採用されないと、人生の失敗だと見なされること」、15.0%が「就活をやめたら、普通のレールに戻れなくなること」を恐怖しており、多くの人が新卒での就職への焦りを感じていることがわかった。
今年5月に厚生労働省が発表した「令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)」によれば、大学生の就職率は過去最高の98.1%を記録しているが、反面、強迫的に新卒採用に挑む若者たちがいることがうかがえる。
■「リクスー」や謎のルールに縛られることに疲弊
令和6年の今、約4人に一人の学生が、リクルートスーツを着なければいけないルールへ違和感を持ち、またドアの開け方などの謎のルールに違和感を持っていることがわかった。
就職活動の服装やマナーやルールが書かれた書籍、サイトは数多くあるが、多様性がうたわれる現代に、こうしたマニュアルに縛られることの再考は重要になっているのではないかと同社は考察している
【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年9月9日~13日
回答者数:100人
回答者属性:就職活動経験のある大学4年生(2025年3月卒予定)、新卒1年目(2024年3月卒)
<参考>
キャリア解放区『Z世代の就職活動に関する意識調査』