京王電鉄を中心とした京王グループは、「京王グループカスタマーハラスメントに対する基本方針」を制定したと発表した。
今後、同方針を踏まえてグループ各社で体制を構築し、利用者や地域社会から、より信頼される商品・サービスの提供に努めるとしている。
業務の中で一部の利用者から従業員の人権を侵害するような言動、不当な要求、セクシャルハラスメント等を受けることにより、従業員の尊厳が傷つけられる事案や他の利用者へのサービス提供に支障が生じる事案が多く発生しているという。
同グループは、これらの行為から従業員を守ることで従業員の人権を尊重し、心身ともに健康で安心して働ける職場環境を確保して利用者に質の高い商品・サービスを提供し続けられるよう、「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を定めるとのことだ。
■「京王グループカスタマーハラスメントに対する基本方針」詳細
制定日:
9月26日
同方針の対象会社:
京王グループ全社
カスタマーハラスメントの定義:
利用者からの要求・言動のうち、要求内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、従業員の就業環境が害されるもの
対象となる行為の例:
・身体的、精神的な攻撃(暴行・傷害・脅迫・中傷・名誉棄損・侮辱・暴言)や威圧的な言動
・要求の過度な繰り返し、執拗な言動
・拘束的な行動(不退去・居座り・監禁)
・過度な謝罪要求(土下座の強要など)
・差別的な言動、性的な言動
・従業員個人への攻撃や要求
・従業員を無断で撮影・録画・録音する行為
・従業員の個人情報等のSNS・インターネットへの投稿(写真・映像・音声の公開)
・会社または従業員の信用を棄損させる行為
・不合理または過剰なサービスの提供の要求
・正当な理由のない商品交換や金銭の要求
カスタマーハラスメントへの対応姿勢:
・商品・サービスの提供を断る
・悪質と判断される行為を認めた場合は、警察・弁護士などと連携し、厳正に対処
同グループにおける取り組み:
・カスタマーハラスメントへの対応方法や手順の策定
・従業員への教育・研修の実施
・カスタマーハラスメントに関する報告・相談体制の整備