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弥生は、全国の従業員100名以下の企業における給与計算担当者を対象に、令和6年度「年末調整」に関する意識調査を実施し、その結果を公表した。
■年末調整の税額計算および申告書類の配布・回収について、ソフト利用が主流に
令和5年分の年末調整における税額計算では、全体の67.7%がソフトを利用しており、そのうち29.8%がクラウド型のソフトを利用していることが明らかに。
また、従業員にどのように申告書類の配布・回収を行ったか聞いたところ、給与計算ソフトの利用が42.8%、国税庁の年末調整ソフトの利用が9.2%と、合わせて5割以上がソフトを活用していることが分かった。
従業員100名以下の中小企業においても、ソフトの利用がスタンダードになっている状況が伺える。
■年末調整の時期、64.5%の担当者が通常時期より残業が増加
令和5年分の年末調整において、通常時と比べて残業がどの程度増えるのか聞いたところ、64.5%の担当者が「残業が増加した」と回答。10時間以上残業増加と回答した人も31.1%に達しており、年末調整時の負担の大きさが浮き彫りとなった。
また、負担に感じる業務について聞いたところ、「最新の法令の把握」が最多となり、次いで「従業員への各種申告書の配布・回収」が続いた。
法改正に伴う業務負担や従業員からの問い合わせ対応、提出書類の確認作業などが大きな負担となっているのではないかと同社は考察している。
■紙で年末調整の申告書の配布・回収をしている企業の4割以上が、Web上での対応を検討
昨年度まで、紙で年末調整の申告書の配布・回収していた企業のうち、今年からソフトを利用し、PC・スマートフォンによる、配布・回収を行う予定、または今後Web上での配布・回収を実施したいと回答した担当者は43.1%だった。
特に従業員数が多い企業ほど、Web対応への意向が強く、30名以上の会社では過半数が、50名以上の会社では6割以上がWeb対応を検討していることが分かった。
■7割以上の担当者が今年の年末調整の負担増加を予想
今年度は年末調整時にも定額減税(年調減税)の影響がある。そこで、対象者にその認知について確認したところ、具体的な影響を把握していると回答した人は全体の29.1%と約3割にとどまった。
一方、定額減税により、年末調整の事務負担が増加すると考えている担当者は73.7%にのぼり、今年の年末調整に対する不安が広がっていることが明らかに。
【調査概要】
調査期間:2024年8月9日~12日
調査対象:従業員100名以下の企業における給与計算担当者729名
調査方法:インターネットによるアンケート調査
<参考>弥生調べ『令和6年度「年末調整」に関する意識調査』