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クラシエ薬品は、30代~60代の女性1,236人を対象に「更年期のメンタル不調に関する実態調査」を実施し、結果を公表した。
■30代~60代女性の約8割がメンタル不調を実感
30代~60代の女性1,236名に、直近1年以内感じた「心の不調・悩み」について尋ねたところ、30代~60代の女性の全体の81.8%が何らかのメンタルの不調を感じたことがあると回答した。
なお、「心・メンタル不調」の症状として含まれるのは以下。
ストレス・気疲れ、イライラ、意欲・やる気の低下、夜中に目が覚める、不眠・眠れない、怒りっぽい・不機嫌になる、自分に自信がない、不安感・恐怖感がある、記憶力の低下・物忘れ、他人に会いたくない、集中力の低下・ボーっとする、家事や仕事がはかどらない、涙もろい・すぐに泣いてしまう。
■メンタル不調は更年期にあたる世代(45-54歳)でピークに。一方、更年期後の世代(55-69歳)は軽減傾向も
一般的に日本人女性の平均閉経年齢といわれる50歳を基準に前後5年を含む計10年間を「更年期にあたる世代(45-54歳)」とされてる。
更年期にあたる世代の前後をそれぞれ「更年期前の世代(30-44歳)」と「更年期後の世代(55-69歳)」とし、更年期世代の前後を含む3世代でメンタル不調の実態を比較したところ、更年期にあたる世代(45-54歳)は85.0%と最も高いスコアに。
さらに、更年期前の世代(30-44歳)でも同等のスコア(84.1%)がみられたことから、メンタル不調は比較的早くから現れる傾向が伺える。
一方、更年期後の世代(55-69歳)は他の世代よりも10%程度下がり、メンタル不調が落ち着く傾向がみられた。更年期後は比較的女性ホルモンの増減が少なくなり、自律神経のバランスも安定することからメンタル不調が軽減する可能性があると同社は考察している。
■症状は更年期前・更年期にあたる世代は「ストレス・気疲れ」「イライラ」が上位に更年期後は「睡眠」関連に変化
続いて、具体的な症状別にみたところ、全体では「ストレス・気疲れ」(49.8%)や「イライラ」(38.0%)「意欲・やる気の低下」(34.4%)が上位にあがった。
世代別に比較すると、更年期前の世代と更年期にあたる世代では全体と同様の傾向が見られた一方、更年期後の世代は他の世代に比べて「夜中に目が覚める」や「不眠・眠れない」など睡眠に関する悩みが多いことが判明。
この結果から、更年期が終わると徐々にメンタルの悩みが軽減し、内容にも変化が表れる傾向にあると同社は考察している。
■世代別ストレス要因:更年期前は「家計・育児」、更年期・更年期後は「健康」
日常生活でストレスに感じていることについて尋ねたところ、全体では「将来の不安」が48.6%と最も多い結果に。次いで、「収入・家計・金銭面」41.6%、「自身の健康・体調・体質」41.3%と続く。
世代別でストレス要因を比較してみると、年齢による違いが明らかに。
更年期前の世代では「収入・家計・金銭面について」が50.8%で1位となり、他の世代ではみられなかった「育児」が25.4%で上位に。更年期前の世代はまだ幼い子をもつ親も多いことから、家計の不安に加えて子育てにおけるストレスも感じていることがわかる。
一方、更年期にあたる世代と更年期後の世代になると、「健康面」に対する悩みや不安を感じる人の割合が高くなる結果となり、ライフステージに応じて、家計や育児の不安から自分自身の不安へと、ストレスの要因も変化する傾向が見られた。
【調査概要】
実施時期:2024年7月8日~7月10日
調査手法:インターネット調査
調査対象:全国の30~69歳の女性1,238人(年代別の人口構成比に合わせて回収)
※同調査に先立って全国の10,000人に対して更年期症状の自覚の有無を問うスクリーニング調査を実施し、更年期世代の区分に該当する1,236人を対象にアンケートを実施。
調査委託先:H.M.マーケティングリサーチ
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合あり。
<参考>
クラシエ薬品『更年期のメンタル不調に関する実態調査』