近年、女性の社会進出に伴いフェムテック市場も活性化している。しかし、毎月の生理に関する悩みが皆無である女性はまだ少ないのではないだろうか。
多くの女性が、生理中でも普段と変わらない活動を求められる一方で、ナプキンを自分のタイミングで交換できないこともあり、モレや肌負担への不安を抱えている。
こうしたなか、花王は10年にわたる開発期間を経て、新商品『ロリエ しあわせ素肌 もちふわfit』を9月28日に発売。この商品は、 “低反発枕”のような動きに合わせたフィット感、そして、夜用ナプキンレベル(※)の吸収力を目指して開発されたという。
動きに合わせてフィットする『ロリエ しあわせ素肌 もちふわfit』
花王の調査(2017年に実施)によると、経血量が多い日は昼間でも夜用ナプキンを使用する女性が約3割にのぼり、経血の広がりや装着時の違和感に不満を抱いていることがわかった。『ロリエ しあわせ素肌 もちふわfit』は、このような悩みに対応する商品だ。
最大の特徴は、動きに合わせて沈んでも元の形に戻る“低反発枕”のようなフィット感をめざした、ナプキン中央部の「もちふわクッション」。たくさん動いてもからだにフィットし、横モレを防いでくれる。
また、後方部の「V字フィット形状」は、おしりのすき間にフィットしながらも覆う面積を減らし、肌へのこすれやムレ、ゴワつきを軽減。さらに、夜用ナプキンレベル(※)の吸収力を実現し、多い日でも肌のさらさら感が続く。
商品は、特に多い昼用(25cm 羽つき)と特別心配な昼用(30cm 羽つき)の2種類から選べる。
10年もの開発期間を経て商品化
発売に先立ち、9月5日(木)に開催された新商品発表会に花王株式会社サニタリー研究所の湯山暁氏が登壇。湯山氏は「低反発枕のような柔らかく変形して元に戻る特徴を、ナプキンで使用できる材料で実現することが困難だった。それを解決するためにたくさんの材料を検討したのはもちろん、製造方法などを工夫してようやく商品化することができた」と、10年にわたる開発の苦労を語った。
発表会当日には、1日限定の招待制イベント『ロリエ ナプキンミュージアム』も開催された。女性の生活スタイルの変化に伴い進化してきた生理用品や、ロリエブランドの歴史を紹介。また、来場者は実際に新商品に触れ、特長である質感や形状を体感できる場となった。
ロリエは、安心と快適を提供するため、1978年に初めて高分子吸収体を採用したナプキンを発売。現在では商品開発に加え、初経教育や乳がん・子宮頸がん検診の促進活動など、さまざまな啓蒙活動にも取り組んでいる。その一環として、ナプキンの備品化プロジェクト『職場のロリエ』がある。
同プロジェクトは、突然の生理にも安心して対応できるよう、職場のトイレにナプキンを常備するというもの。トイレットペーパーと同様に、ナプキンも職場の備品として提供することが目的だ。2022年に始動し、現在では200社以上の企業が導入しているという。
ロリエは今後も、生理に関する不安や悩みに寄り添い、生理を取り巻く環境をより良くする提案を続けていくとしている。
(※)花王『ロリエ朝までブロック300』との比較