セブン‐イレブン・ジャパンとAGCは、セブン‐イレブン店舗で発生した廃棄棚板ガラス約4トンを回収し、これを原料として生産した板ガラスを再び新規店舗の部材に使用する、店舗設備のガラス資源循環に成功したと発表した。
同協業では、廃棄棚板ガラスを一部原料とした板ガラスを店舗の冷蔵販売設備のガラス部材として使用したという。なお、板ガラスの生産は2024年5月にAGC鹿島工場にて行われたとのことだ。
店舗由来の廃棄ガラスを活用して再び板ガラスを生成するためには、廃棄ガラスの回収・分類・選別の工程を通じて、高い品質要件を満たす原料カレット(ガラス端材)を精製することが求められる。そこで今回、下記3つの取り組みを実施したという。
・店舗の廃棄棚板ガラス回収を目的とした物流スキームの構築(セブン-イレブン)
・廃棄棚板ガラスのデータを収集・分析し、板ガラスへリサイクルが可能な組成であることを確認(両社)
・原料カレットの選別工程および品質を評価(AGC)
店舗に限らず、建物由来の廃棄ガラスをリサイクルすることは、年間数十万トンにのぼる産業廃棄物の削減や珪砂やソーダ灰などバージン原料の節減につながるという。また、サーキュラーエコノミーの促進のほか、ガラス製造における原料の輸入率低減に寄与するとのことだ。
同協業によって、約4.8トンのバージン原料の節減および約2.4トンのGHG排出削減に成功。今後も両社は、ガラス部材の資源循環の拡大を目指していくとしている。