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マイナビは、半導体業態への転職の魅力や注意点について、「マイナビAGENT」で企業担当・求職者支援を担当者による解説を公表した。
■求人掲載数は2021年以降右肩上がりで、企業の人材需要が高まる。積極採用の意向を示す半導体業態で転職バブルが起きている
「マイナビ転職」に掲載された「電気・電子・機械・半導体」の求人件数を経年で比較すると、コロナ禍が落ち着きを見せた2021年以降増加し、活発的な採用活動が行われている。
また、「電気・電子・機械・半導体」の応募数は常に80%以上を維持しているが、求人件数が増加している一方、応募数は波があり、人材不足に悩まされている状況がわかった。
今後も海外メーカーや日本メーカーの工場増設に伴い、求人数が増加することが予想され、企業側の積極的な採用活動が行われると同社は考察している。
次に、転職者の活動実態について見ると、2024年の「電気・電子・機械・半導体」の転職活動実施者の調査では、転職先決定理由は「給与が良い」がもっとも多く、次いで「会社に将来性、安定性がある」、「休日や残業時間が適正範囲内で生活にゆとりができる」と続く。
そのうち、「電気・電子・機械・半導体」の年収平均値(総支給額)は530.7万円、転職前の年収の平均値(総支給額)と比較すると29.3万円プラスとなり、増加率を業種別で比較すると「ITサービス(32.3万円増)」に次いで2番目に高い結果に。
この結果に同社は、「電気・電子・機械・半導体」業態は、待遇面や将来性を感じて転職を決める人やワークライフバランスの両立も期待ができる業態と見受けられるとしている。【図3、4】
■半導体業態の平均給与全国平均年収と比べ115万円高い。社会の半導体需要の影響がポジティブに反映されている結果に
次に給与に関して詳しく見ていくと、半導体業界の平均年収は530万円となっており、年代別では20代が461万円、30代が584万円と30代からの年収の伸びが顕著となった。
また、全国平均年収(415万円)と比較すると、半導体業態は115万円高く、IT業態に続き高い水準の業態となっている。
ここ数年の社会のデジタル化は目覚ましく、半導体も多くの分野で求められているため、その影響がポジティブに反映されている状況に。
また、半導体業態の中でも特に給与水準が高いのが「エンジニア」のポジション。経験者が少なく、別業態の「エンジニア」とは違い特殊な業務内容のため、経験者の場合年収は30代で1000万を超える可能性もあるとのことだ。
一方で、製造の場合は他の製造業よりも高い水準にあるものの、「エンジニア」と同じような年収まで上がることはまれだという。この結果に同社は、未来の展望が明るい業界であるものの、年収アップを目指すにはキャリアアップも必要だとしている。
■半導体業態の展望は明るく、今が転職のタイミング。一方で企業側の採用課題は立地にあり
同社は、日本の労働人口が減っているなかで、新卒の採用も難航する兆しがあると考察。
また、半導体業態は水がきれいな地方に工場が置かれる傾向にあり、勤務地へのアクセスが懸念となり人材獲得が難しいことも1つだとし、企業側は大学との連携を行い、学生が半導体業態で働くことをイメージしやすい環境を整えることや地方での採用戦略を見直すことが必要となるとしている。
前述のように半導体業界全体の展望も明るいことから、将来的に安定した収入を得ながら腰を据えて働ける業界だとし、工場の新設も増え採用意向も高い今のタイミングが転職に適しているとのことだ。
ただし、半導体業界の最前線で活躍していくためには日々学びや経験をアップデートしていくことがその大前提となることを念頭に、転職活動を行ってほしいと同社はコメントしている。