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マイウェルボディ協議会は、日本の若年女性たちのボディイメージに関する意識を調査するため、全国の16歳~23歳の女性1000名を対象に、「日本の女子高生・女子大学生における痩せ行動とその影響に関する調査」を実施し、結果を公表した。
■16~23歳の若年女性の約4人に1人がBMI数値18.5未満の「低体重」に該当。
全国の16歳~23歳の若年女性1000名の身長および体重からBMI数値を算出したところ、BMI値が18.5(以下、低体重)は24.9%、BMI18.5-25.0未満(以下、普通体重)が70.2%、BMI25Kg以上の「肥満」に該当する人が4.9%であることがわかった。
普通体重の人が過半数を占めているものの、4人に1人がSNS上で話題のシンデレラ体重に近しい「低体重」に該当する結果に。
■低体重でも「痩せたい」という欲求がある人は合計で約5割。低体重の人の約2割は自分のことを「太っている」と認識していることも判明
自分の体型に対する認識をBMI別に見ると、「自分は太っている」と回答した人が低体重では2割近くであったのに対し、普通体重では半数以上の53.4%にのぼる結果に。
さらにBMI別の痩せ欲求を見ると、「とても痩せたい」「少しだけ痩せたい」の合計割合は、低体重では49.1%であり、普通体重では88%にも上った。どちらも「自分は太っていると思う」という自己認識よりも高い数値となっている。
■低体重、普通体重のいずれも半数以上がダイエット経験あり。過剰なダイエットの影に潜む「痩せることで自信が持てる」という価値観。
低体重の約62%にダイエット経験があり、28.6%がダイエット継続中とであることが判明。また、普通体重では約86%にダイエット経験があり、そのうち51.3%が現在もダイエットを継続中。BMIにかかわらず、過半数の女性がダイエットに励んだ経験があることがうかがえる。
ダイエット経験がある女性のうち、ダイエットをするきっかけは「自分に自信を持てると思ったから」が低体重で41.4%、普通体重で53.2%と最も高い割合で、痩せることが自己肯定感につながる価値観がうかがえた。
またその他にも「自身で鏡を見て痩せたいと思ったから」は、低体重で36.5%、普通体重で48.3%、「痩せたら今よりきれいになれると思ったから」は低体重で31.3%、普通体重で46.3%と、いずれも上位を占める結果に。
このことから同協会は、若年女性がダイエットに取り組むきっかけとして、「痩せ=きれい」の価値観が背景にあることが示唆されるとしている。
■6割以上の若年女性が「太ることに恐怖心」を抱えている実態が浮き彫りに。普通体重は、低体重と比べてより高い割合で罪悪感や痩せ欲求を抱えた苦しいダイエットを行っている
ダイエット経験者の意識を見ると、低体重(155名)、普通体重(606名)のどちらも「まわりの人は痩せている人の方がかわいいと思っている」「まわりの人の体型といつも比較してしまう」が上位2位を占めており、周囲の評価や周囲との比較を気にする傾向があることが判明した。
また、低体重の半数以上(55.4%)、普通体重の7割以上(72.0%)が「痩せるための努力は苦しい」と思っている一方で、低体重、普通体重いずれの人も6割以上の人が「太ってしまうことが怖い(低体重:66.1%、普通体重:67.6%)」と感じていることも顕在化。
また、同じダイエット経験者の中でも、低体重と普通体重との間で、比較的差がみられる項目に着目すると、「短期間で楽に痩せられる方法を考える」「痩せるための努力は苦しい」「食べた後で食べてしまった罪悪感がある」「もっと痩せたいという思いで頭がいっぱいである」「まわりの人は私のことを太っていると思っている」などであり、いずれも普通体重の方が10%以上高い割合に。
このことから、普通体重の方がより他者からの評価を気にし、罪悪感や痩せ欲求を抱えた苦しいダイエットを行っている傾向がうかがえた。
また、ダイエット経験者の中で今もダイエットを継続している若年女性が実際にどのような行動をとっているのかを見ると、低体重(71名)、普通体重(360名)の人ともに「自宅で運動する」「毎日体重を測る」「ダイエットアカウントを見ている」などの行動が共通して高く出る結果に。
さらに低体重は普通体重と比べて、「毎日鏡で体型をチェック」「ダイエットアカウント見る」「1日3食食べない/食事を抜く(欠食)」「おなかがすくまで何も食べない」「自分が食べる食物のカロリー量を計算する」などの項目の割合が若干高い傾向にあり、ダイエットに対する勤勉性が特徴として見られた。
■ビジュアル発信をメインとしたSNSの影響が上位を占めていることが明らかに。
痩せたい欲求がある若年女性のダイエットの情報源は、低体重、普通体重ともにInstagramが1位で(低体重54.5%、普通体重:61.9%)、次いでYouTube(低体重:51.0%、普通体重:52.1%)、TikTok(低体重:40.3%、普通体重:37.7%)とビジュアル発信をメインとしたSNSが上位を占めた。
低体重、普通体重に関わらず、痩せたい欲求がある若年女性が「健康」「痩せ」「ダイエット」に関する情報を入手する先はSNSが中心に置かれていることがわかる。
SNS上で投稿される画像や動画の中には、体型が細く見えるフィルター加工が施されているものも存在する。痩せたい要求がある女性にとって、SNSで展開される視覚的なコンテンツが、理想とする体型の具体的なイメージに起因している可能性があると同社は考察している。
■身近な家族からの何気ない言葉が痩せたい欲求につながる可能性も。体型についてネガティブな発言を受けた経験は、低体重、普通体重ともに半数超え。
痩せたい欲求がある若年女性のうち、低体重(122名)では54.2%、普通体重(617名)では71.1%と、半数以上の割合で体型に関してネガティブな発言を受けた経験を持つことが判明。
ネガティブな発言を受けたことがある若年女性の中では、低体重、普通体重どちらにおいても、特に母親からの発言で嫌な思いをしたことがあると回答した人が最多に(低体重:34.6%、普通体重:48.6%)。
次いで父親、祖父母、きょうだいなど、身近な家族からの何気ない言葉が影響を与えていることがわかった。
パーソナルハラスメント(見た目や性格など個人的な特徴に対して行われる不適切発言や行為)という考えが日本国内にも浸透する一方で、身近な存在であるために発せられる家族からの気兼ねない言葉によって若年女性が気に留め、痩せたい欲求の増加につながる可能性もあると同社は考察している。
【調査概要】
調査期間:2023年12月16日~12月17日
調査方法:インターネット調査
調査対象:日本全国の16歳~23歳女性1000名
事前聴取:身長、体重(BMI)・痩せたい意識(4段階)
<参考>
マイウェルボディ協議会『日本の女子高生・女子大学生における痩せ行動とその影響に関する調査』