Googleは、「Google for Japan 2024」において、日本社会のさらなる発展に貢献するため、AIを活用した新たな取り組みを発表した。
■東京大学 松尾・岩澤研究室とともに、47都道府県の課題を生成AIで解決
本日、Googleは東京大学 松尾・岩澤研究室とパートナーシップを結び、2027年までに日本全国47都道府県における地域課題の解決をサポートする生成AIモデルの実装とAI人材の育成を支援する取り組みを発表。
そのような社会課題を背景に、同パートナーシップでは、同研究所のコース修了生とGoogleのエンジニアが協力して、県の課題解決を支援する生成AIのモデルを構築。その実装を通してAI人材育成に貢献するという。
第一弾として、雇用のミスマッチ解消を目指した大阪府との取り組みを開始し、今後開始予定の広島県をはじめ各地での取り組みをすすめるとのことだ。
●大阪府における生成AI活用の取り組み
就業率向上を妨げる要因のひとつとなっている雇用のミスマッチ解消に生成AIを活用。
例えば、就業希望者に対しては、「AIを用いて本人が適性に気付いていない職種の提案を行う」や「就きたい仕事にたどり着くための段階的なキャリアパスを提案する」といったアプローチを実施。
企業に対しては「採用や広報の専門人材の確保が難しい中小企業にむけ、採用マーケティングに活用できる素材をAIで生成できるようにする」、「これまでにその会社で活躍してきた人の特性を基に、面接の印象だけに頼らない多様な就業希望者の採用を支援する」などのアプローチを想定しているという。
■Google検索の新しい日本向け機能(一部紹介)
●Googleナウキャスト
Google Researchのチームは、降水予測のための「ニューラル気象モデル(MetNet)」という新AIモデルを開発。日本では、ウェザーニューズとのパートナーシップを通して、MetNet-3を基にカスタム構築された新しい雨量予測モデルを開発したという。
同モデルにより、最大12時間先まで5分ごとの降水量予測であるナウキャストが表示されるようになるとのことだ。なお、ナウキャストは、来月より順次表示予定となっている。
●ハッシュタグをつけて検索
Google検索でもハッシュタグをつけた検索が可能に。ハッシュタグをつけて検索すると、ソーシャルメディアをはじめとするインターネット上の媒体から、タイムリーな話題やニッチな情報の検索結果が表示される。
●仕事の生産性をあげるAI活用方法を学べる「AI Essentials」提供開始
仕事で生成AIを活用し、キャリアアップを目指す人々に向けたGoogle独自の資格認定プログラム、「Google AI Essentials」の日本語版コース(有料)を提供開始。
同コースは、AIの基礎知識から実際の仕事の場面を想定したビジネスへの応用まで、10時間以内で学習可能。生成AIに関する事前知識は不要で、さまざまなポジションや業種の人が生産性を向上させるためのさまざまなAIスキルを習得できるとしている。
なお、Googleは、主幹事を務める日本リスキリングコンソーシアムより、同コンソーシアムの新規会員を対象に、同プログラムを無料受講できるアカウントを先着1万名に配布するとのことだ
そのほか、新たな日本向け機能は、Google公式ページより確認可能となっている。
Googleは、AIの力を最大限に活用し、日本のあらゆる人々の可能性を広げ、ビジネスに革新をもたらし、地域社会が抱える課題解決を加速させることを目指すとのことだ。