パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、22~59歳のビジネスパーソン5,062人を対象に「転職したい会社」を調査し、結果を「doda転職人気企業ランキング2024」として公表した。

doda転職人気企業ランキング2024

■TOP3にトヨタ自動車、グーグル、ソニーが5年連続ランクイン

2024年の転職人気企業ランキング「総合」は、2020年から5年連続で、1位「トヨタ自動車」、2位「グーグル」、3位「ソニー」という結果となった。

1位「トヨタ自動車」は、総合ランキングを含めた全33の調査区分のうち、18区分で1位。投票理由には、「教育システムが整っていて、自分に合った役割や能力を引き出してくれそう」「グローバル企業なので、世界で活躍してみたい」などが挙がった。

2位「グーグル」は、ポイントを前回の3,862から4,066へと伸ばし、約1,600あった「トヨタ自動車」との差を約1,000にまで縮めている。

生成AIの開発競争が激化する中、グーグルはGoogleの最新の情報にアクセスできる、かつ幅広いタスクに対応できる最新対話型AI「Gemini」を公開。投票理由でも、「AIを用いて次世代の技術研究開発者を目指したい」「技術力に秀でている。AI関連でOpenAIと競える」など、AIに関連する声が寄せられたとのことだ。

3位「ソニー」も安定した人気をキープ。4位の「楽天グループ(旧:楽天)」と5位の「パナソニック」も前回から順位の変動はなく、6位から10位については、順位の変動はあったものの、企業の顔ぶれには変化はみられない。

総合ランキング(1位~3位)

■7%賃上げの大手流通、イオンが大幅アップ。柔軟なはたらき方を目指す総合商社も複数社が順位を上げる

トップ30に入った企業の順位の変動を見てみると、「イオン」が前回の40位から27位へと順位を伸ばす結果に。

イオンは、グループのパート社員約40万人に対して7%の賃上げを行うと発表し、2年連続で高水準の賃上げに踏み切ったほか、業績も好調で、2025年2月期の連結営業収益は初の10兆円に到達する見通しを発表している。

投票理由では、「社員を大切にしていそう」「経営が安定しているから」と、その将来性を評価する声が寄せられたとのことだ。

そのほかでは、商社でトップ30に入った3社、「三菱商事」(前回16位→15位)、「伊藤忠商事」(前回23位→16位)、「三井物産」(前回31位→28位)がいずれも順位を伸ばす結果に。

「伊藤忠商事」では男性の育児休業の取得必須化、「三井物産」では転勤可否を選べる人事制度の導入といった柔軟なはたらき方への取り組みが注目されている。

なお、トップ30に入った企業の業種で最も多かったのは、「トヨタ自動車」や「ソニー」を始めとする「メーカー(機械・電気)」の6社。

次に、「Apple Japan」や「日本マイクロソフト」など「IT・通信」の5社、そして、「グーグル」などの「インターネット・広告・メディア」や「サントリーホールディングス」などの「メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)」が4社で続いている。

総合ランキング(4位~30位)

■社名変更や業績好調などインパクトのあるニュースも順位を押し上げた要因の一つか

100位以内の企業のうち、前回調査から順位を50以上伸ばしたのは、「ニトリ」、「TOTO」、「TOPPANホールディングス(旧:凸版印刷)」、「コストコホールセールジャパン」、「ベネッセコーポレーション」、「阪急電鉄」、「バンダイナムコホールディングス」、「ファナック」の9社。

同社は、これら企業の多くに共通するのが、インパクトのあるニュースがあったことだと考察。

例えば、「ニトリ」は増収増益の連続記録が話題となり、「TOPPANホールディングス(旧:凸版印刷)」は持株会社体制への移行に当たって社名の変更を行い、テレビCMを始めとした認知向上のための施策を大々的に展開するなどのニュースが見られる。

■圏外からトップ100入りしたのは、NASAなど2社・1機関

前回圏外から100位以内に入ったのは、「サンリオ」(85位)、「アメリカ航空宇宙局(NASA)」(91位)、そして「日本赤十字社」(95位)の計2社・1機関。

「アメリカ航空宇宙局(NASA)」には、「最先端技術に触れることができそうだから」「人類の未知の領域に挑戦できるから」といった投票理由が寄せられたとのことだ。

<参考>
転職サービスdoda『転職人気企業ランキング