【寄稿】再配達で排出されるCO2は年間約25.4万トンも 再配達削減に貢献する「Pabbit」の取り組み|アイホン株式会社

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本コラムは、企業・団体などから寄稿された記事となります。掲載している取り組みやサービスの内容・品質、企業・団体などをAMPが推奨・保証するものではありません。

各企業・一人ひとりのパートナーシップ構築の加速をサポートするため、サステナブル推進企業の取り組み事例をコラム形式で提供。

今回はアイホン株式会社の取り組みを紹介する。

アイホン株式会社の取り組み

アプローチ視点 宅配便の再配達によるCO2の排出は地球環境に対して大きな負荷を与えています。「Pabbit」を提供するアイホンは、集合住宅用インターホンの販売トップシェアであり、将来的に「Pabbit」の全国的な普及および再配達削減によるCO2の減少を目指しています。
実施内容 アイホンとPacPortが共同開発した「Pabbit」は、伝票番号や荷物情報等によりオートロックを解錠し、玄関前まで配達を可能にするシステムです。これにより、再配達を防ぎ、この課題の解決に寄与しています。

取り組み実施に至った背景

「Pabbit」はEC市場の拡大・物流業界の労働力不足が懸念され、一方でコロナ渦を経て非対面による荷物の受取の需要が増加する中、インターホンによる新たなソリューションとして開発されました。セキュリティを担保するための便利なオートロックが、荷物を配達する上では障壁となってしまう現状を解決し、マンションのセキュリティレベルを下げることなく荷物を配達できる環境を実現します。

2024年4月より、トラックドライバーの時間外労働に960時間の上限を設ける規制と改正改善基準告示が適用され、労働時間が短くなることで輸送能力が不足し「物流が滞る」という問題が生じる可能性が懸念されています。この問題は「物流の2024年問題」として広く認知されています。

輸送能力が不足する一方、近年のEC等の拡大により、2010年度は約32.2億個だった宅配便の取扱個数は、2022度には約50.6億個と、1.5倍以上に。宅配便の取り扱い個数のうち、再配達が必要な荷物の輸送には、年間約6万人のドライバーの労働力を要します。また、再配達によってトラックが排出するCO2の量は、年間でおよそ25.4万トンにも上ると推計されており、宅配便の再配達は地球環境に対しても大きな負荷を与えています。

この再配達問題において、オートロックも要因の一つであることが明らかになっています。オートロックのある集合住宅に住む、毎月宅配サービスを利用する18歳以上1,300名にアイホンが行った調査では、「直近3カ月の再配達になった頻度」について尋ねたところ、約8割の人が再配達になってしまったと回答しました。これにより、オートロックが再配達の大きな壁の一つとなっていることが分かりました。

上記の結果を踏まえ、「Pabbit」は再配達の削減に貢献し、最終的に地球環境保護にも寄与することを目指しています。

「Pabbit」は、アイホンとPacPortが共同開発した、荷物の伝票番号をエントランスインターホンで認証し、それを解錠キーとする日本初のソリューションです。2022年に発表し、同年に、一般・公共用システム・サービスの分類でグッドデザイン賞を受賞しています。さらに、ヤマト運輸が開発した複数のデジタルキーを一括で管理することが可能なシステム「マルチデジタルキープラットフォーム」と連携し、同社が提供する EC 専用配送商品「EAZY」の置き配にも対応するなど、サービスを拡大しています。

実施している取り組み

再配達を防ぎ、物流2024年問題の解決に寄与するのが「Pabbit」です。

「Pabbit」を利用することで、配送業者は荷物に記載されている伝票番号や荷物情報等を用いてオートロックを解錠し、荷物を配達することができます。これにより、再配達が不必要となり、物流2024年問題にも対応しています。

また、居住者は宅配ボックスや置き配など、荷物の受け取り方を選択できるため、不在時や家に居ても手が離せない時でも荷物を受け取ることが可能となり、受け取りに関するストレスの解消につながります。配送業者も居住者も地球も嬉しいサービスです。

伝票や荷物情報等は、配送中の荷物かつ、一回の配送でしかロック解錠に使用できないためセキュリティ面も安心です。

集合住宅用インターホンの販売トップシェアを誇るアイホンだからこそ、集合住宅の設備として当たり前にあるインターホンに「Pabbit」を標準的に搭載することができる点が強みです。

今後の目標や展望

将来的には、アイホン製の集合住宅向けインターホンシステムに標準搭載することで、より多くの集合住宅でこのサービスを利用可能にし、再配達問題の解決とマンション居住者の利便性向上、ひいては再配達の防止による物流2024年問題への対応やCO2排出量の削減に貢献します。

また、「Pabbit」は配送事業だけでなく、ネットスーパーをはじめとする他のサービス事業者とも連携可能なサービスであり、オートロック付きマンションに新たな付加価値を提供します。

さらに、アイホンは、集合住宅用インターホンの販売トップシェアとなっており、集合住宅において特に強みを持っています。「Pabbit」は、アイホンの提供するインターホンへの導入が可能であるため、将来的に全国的な普及を目指しています。

尾関貴志
アイホン株式会社 営業推進部 新事業戦略担当 担当課長

2003年アイホン株式会社へ入社。
名古屋電設営業所で12年、横浜電設営業所で3年、総務部人事課で5年、 現在に至る。

▼お問い合わせ先
●アイホン株式会社
●メールアドレス:hansoku@aiphone.co.jp
●URL:https://pabbit.cloud/

本特集(サステナライズ寄稿)に関してはこちらからお問い合わせください。

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