レゾナックは、川崎市と共同で、川崎港の海面清掃で回収した海洋プラスチックごみを、水素・アンモニアなどの化学品原料や炭酸ガスにリサイクルする実証実験を開始すると発表した。
同実証実験は、レゾナック川崎事業所の「川崎プラスチックリサイクル(KPR)事業」で実施される。
川崎市は、清掃船を使って川崎港内を巡回して流木やごみなどを回収し、集められたごみを陸揚げ・分別して処理している。今回の実証実験では、分別されたプラスチックをレゾナックが回収し、破砕・成形工程を経て、KPRプラントでリサイクルするという。
KPRプラントでは、高温でガス化して分子レベルまで分解し、水素と炭酸ガスにリサイクルする技術を用いて、海洋プラスチックごみの高度リサイクルを目指すとのことだ。
川崎市は、2022年4月に「かわさきプラスチック循環プロジェクト(愛称:かわプラ)」を設立し、プラスチック資源循環に向けて取り組んでいる。レゾナックは「かわプラ」参画事業社として、海洋プラスチック問題の解決に向けてKPRの技術を活用していくとしている。
■実証実験概要
期間:
2024年4月から2025年3月まで
目的:
海洋プラスチックごみをKPRのケミカルリサイクル技術(ガス化)による高度リサイクルの可能性を検証する
実施方法:
川崎港の海面清掃により回収した海洋プラスチックについて、レゾナックがリサイクルおよび評価検証を行う