NVIDIAは、日本での量子コンピューティングのイニシアティブの推進を目的とした新しいABCI-Qスーパーコンピューターに、アクセラレーテッド コンピューティングおよび量子コンピューティングのためのNVIDIAプラットフォームが採用されると発表した。

NVIDIA、量子コンピューティングのイニシアティブの推進へ ABCI-QスーパーコンピューターにNVIDIAのプラットフォームを採用

ABCI-Qにより、多様な分野の研究において、精度の高い量子シミュレーションが可能となる。この高性能で拡張性のあるシステムは、オープンソースのNVIDIA® CUDA-Qプラットフォームを統合しており、強力なシミュレーションと、量子と古典コンピューティングを組み合わせたシステムのプログラミングができるとのことだ。

このスーパーコンピューターには、世界唯一の、完全オフロード可能なインネットワーク コンピューティング プラットフォームであるNVIDIA Quantum-2 InfiniBandで相互接続された500以上のノードに、2,000基以上のNVIDIA H100 TensorコアGPUを搭載。

ABCI-Qは、産業技術総合研究所(産総研: AIST)量⼦・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)で富士通が構築し、来年初めに導入される予定で、将来の量子ハードウェアとの統合も可能な設計となっている。

なお、ABCI-Qは、AIおよびエネルギー、生物学の研究を通じて、企業や社会が量子テクノロジの恩恵を得られる新たな機会を創出することを目的とした、日本の量子テクノロジ イノベーション戦略の一環となるものであるという。

ABCI-Qシステムは、量子回路シミュレーションと量子機械学習の発展、古典および量子システムによるハイブリッド システムの構築、ならびに量子テクノロジを活用した、新たなアルゴリズム構築のためのプラットフォームとなることが目的となっているとのことだ。

また、NVIDIAとG-QuAT/AISTは、ABCI-Qを使用した産業用アプリケーションでも協力する予定であるとしている。