Googleは、同社が提供するBardでGoogleのアプリやサービスと連携できる拡張機能を日本語でも公開した。

この拡張機能を使用することで、必要な情報が複数のGoogleアプリやサービスにまたがる場合でもGmail・Googleドキュメント・Googleドライブ・Googleマップ・YouTubeなどのGoogleツールから関連情報を検索してBardの回答内に一括で表示するとのことだ。

Bardは、生成AIとコラボレーションするGoogleの試験運用中のサービスで、ユーザーの質問に応じた回答を生成可能。

今回の機能拡張により、例えば友人と複数人で旅行の計画を立てる際、自身のGmailのメールから全員が都合良い日程を探し、リアルタイムのフライトとホテルの情報を検索するというように、Bardに質問し回答をもらえるという。

Bardイメージ

また、Googleマップで空港までの道順を確認する、空港でのアクティビティに関するYouTube動画を視聴するなど、全てBardとのひとつの会話内で完結可能としている。

Bardイメージ

Googleは、ユーザーの個人情報の保護にも取り組んでいるという。Workspace拡張機能の使用を選択した場合、Gmail・Googleドキュメント・Googleドライブのコンテンツは人間のレビュー担当者には表示されることはないとのことだ。なお、これらの拡張機能のプライバシー設定は自身で変更可能。

さらに、同社が12月7日に発表した、高度な推論性能を備えた高性能AIモデルGeminiが、Bardにもアップデートされたという。柔軟性を重視して設計されたGeminiは、Ultra・Pro・Nanoの3サイズに最適化されているため、データセンターからモバイルデバイスまであらゆる環境で動作するとのことだ。

Bardでは、Geminiを今後2段階で提供。このアップデートに伴い、英語版のBardでは特別に調整されたGemini Proが使用できるという。来年初めには、Gemini Ultraでも動作するアドバンスモデルのBard Advancedを公開するとしている。

一般公開に先立ち、多数の業界標準ベンチマークでGemini Proをテストした結果、大規模なAIモデルを測定するための主要な指標であるMMLU(Massive Multitask Language Understanding)と小学校の算数レベル(GSM8K)のパフォーマンスではGPT 3.5よりも優れていることが明らかになったという。