NTTドコモグループは、同社の事業活動での温室効果ガス排出量を2030年までに実質ゼロにする「2030年カーボンニュートラル宣言」を推進しているが、温室効果ガス排出削減目標の対象をサプライチェーン全体に拡大し、2040年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「2040年ネットゼロ」を発表した。

ネットゼロの実現に向けたイメージ

NTTドコモグループは、脱炭素社会の実現に向けて、現在NTTドコモグループが排出する温室効果ガス排出量の約8割を占めるサプライチェーンでの温室効果ガス排出量削減に取り組み、サプライチェーン全体で2040年までにネットゼロ(※)の実現をめざすとのことだ。

これまで、「2030年カーボンニュートラル宣言」に向けた取り組みとして、オフサイトPPAの導入などによるグリーン電力化を実施しており、2023年度中にNTTドコモが保有するすべての通信ビル・オフィスビルをグリーン電力にするという。

そのほか、仮想化無線基地局の導入などによるネットワークの省電力化に取り組むとしている。

また、「2040年ネットゼロ」に向けた取り組みとしては、2030年度までにすべてのドコモショップのグリーン電力化をめざすほか、通信設備などの調達において温室効果ガス排出削減を進めるサプライヤーからの採用を推進。

加えて、サプライヤーと連携し、CO2排出量可視化ツール「CO2MOSTM」および分析支援コンサルティングサービスの提供や液冷方式により高発熱サーバーに対応した超省エネ型データセンターサービス「Green NexcenterTM」の提供などにより、サプライチェーンでの温室効果ガス排出量の削減に貢献するという。

【左】CO2排出量可視化ツール「CO2MOS」【右】超省エネ型データセンターサービス「Green Nexcenter」

今後もNTTドコモグループは、脱炭素社会を実現している未来に向け、利用者やパートナー企業とともに社会全体の脱炭素に取り組んでいくとのことだ。

(※)ネットゼロ:
自社の燃料使用や電力消費などに伴い排出される温室効果ガス排出量「Scope1」および「Scope2」、サプライチェーンでの排出など事業者の活動に関連して排出される温室効果ガス排出量「Scope3」も含めたサプライチェーン全体の排出量を実質ゼロにする。