パワーエックスは、同社が開発・生産する系統用蓄電池システムが、東急不動産が運営する埼玉県東松山市のTENOHA東松山の系統用蓄電池事業に採用されたことを発表した。
同事業は東京都の「令和4年度系統用大規模蓄電池導入促進事業」を活用するとのことだ。
なお同事業においては、東急不動産、伊藤忠商事、パワーエックスおよび自然電力の4社が、同事業の推進および系統用蓄電池事業の拡大に向けたパートナーシップ契約を締結している。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けた動きが加速する中、太陽光発電等の再生可能エネルギーの開発が進むことで、その出力変動に対する「調整力」として蓄電池の需要が高まると見込まれている。
同事業では、パワーエックスの蓄電池システム(定格出力1.8MW、定格容量4.9MWh)を、系統用蓄電池事業において国内で初めて採用。
なお、パワーエックスの系統用蓄電池システムの導入に向けて、伊藤忠商事が蓄電池事業に必要となる蓄電システム全体を設計・構築するアレンジメントを担うとともに、パワーエックスの蓄電池システム以外にも制御装置等の調達を担うとしている。
自然電力は東急不動産からの委託を受け、自然電力が開発・運用するアグリゲート・エネルギーマネジメントシステム「Shizen Connect」を活用して当該蓄電池を制御し、これにより生み出される「調整力」を、卸電力市場、需給調整市場、容量市場といった各電力市場で運用。
当該蓄電池は、東急不動産が運営する実証実験プラットフォーム「リエネソーラーファーム東松山」内にある「TENOHA 東松山」に設置し、2023年度内に建設開始・2024年度上期に運転開始を予定しているという。
4社は、系統用蓄電池システムの枠組み構築を行い、今後も他案件への取り組みを進めることで日本の電力システムの安定化に貢献していくとのことだ。