リクルートが企画制作する妊娠・出産情報誌『ゼクシィBaby妊婦のための本』は、妊娠・出産・育児について調査を実施し、その結果を公表した。
今回の調査テーマは「産後パパ育休」制度。2022年10月から施行された産後パパ育休(出生時育児休業)について、パパたちが実際に育児休業を取得できているのか、国の目標の取得率30%(※)は達成できると思うか、『ゼクシィBaby』会員4,277人に調査を行ったとのことだ。
■3割のパパが育休を取得
「育児休業を取得した」と回答した人は30%で、厚生労働省が発表した2021年度の取得率13.97%より高い水準にあった。育児への意識・関心が高い会員が多いという要因も考えられるが、実際に3割のパパが育児休業を取得していたという。
■男性の育休取得率の目標を達成できないと考えている人が半数以上
一方で、男性の育休取得率の目標を達成できないと考えている人は半数以上という結果に。「人員が少ない会社・部署だと無理だと思う」「大企業でないと難しい」「周りの負担を減らす策が必要」「将来の出世に影響する」など、達成できないと予想する声が多く集まったとのことだ。
<フリーコメント>
⚫︎できると思う
・ニュースや政策で取り上げられる機会が増えて、育休の必要性が伝わりつつあるから。
・公務員や民間企業にかかわらず、育休が促進されている話は周りでよく聞くようになったし、小児科などに連れていった時も赤ちゃん連れのパパを見掛けることが増えた。
・達成はできるだろうが、数日でも育休取得率に反映されてしまうのと、「取るだけ育休」なら意味はないと思う。
⚫︎できないと思う
・制度はあるけど人手不足で実質取れない、取りにくい業界の方が多いのではないかと思う。
・まだそこまで浸透していない気がする。出世に響くかもと気にする人も多そう。
・育休というからにはある程度長期間まとまった日数でなければ意味がないと思うし、そうなると引き継ぎなどの負担も大きくなるので、周りの理解やサポートが構築されていない間は簡単には難しいと思う。
⚫︎どちらとも言えない
・休む分の負担をどうするか、会社がしっかり対応できないと、取得したくても取れないままになってしまいそう。
・会社の雰囲気だけでなく、取得が義務にならないとなかなか取らないのではないかと思う。
・長期で育休を取って役に立っているパパを周りであまり見ていない。ただのお休み感覚で育休を取られて逆にイライラしているママの話をよく聞く。それなら、必要なときに休みやすい制度の方が助かる。
※ 2023年4月実施のアンケートのため、その時点での「国の男性育休目標取得率30%」で調査しているとのこと。現在の目標取得率は2025年までに2025年度に50%、2030年度に85%に引き上げるとしている。
【調査概要】
調査時期:2023年4月
調査対象:『ゼクシィ Baby』会員、妊婦・0か月~2歳までの子どもを持つママ4,277人
調査方法:Webアンケート
調査機関:リクルート
<参考>
ゼクシィBaby『「産後パパ育休」に関するアンケート調査』