オーストラリア政府がAIの規制策を計画すると発表したとロイターが報じた。同計画では、本物に見える虚偽のコンテンツであるディープフェイクを制限する可能性がある。
AIの悪用に対する懸念が高まっており、その中で非営利団体センター・フォー・AI・セーフティー(CAIS)が「AIによる人類滅亡のリスクを軽減することは、パンデミックや核戦争など他の社会的規模のリスクと並ぶ世界の優先課題だ」という見解を先週公開した。
この見解を受け、ヒュージック産業・科学相はABCテレビで「技術が先走っているという懸念が地域社会に存在していることを認識し、政府はリスクを認識し、抑制策を講じるという明確な役割を果たしている」とコメントした。
オーストラリアの国家科学技術会議が1日に公表した報告書では、AIが生成したコンテンツにより誤解が広まり、議会の審議で悪用される可能性があると指摘している。
オーストラリアは以前からAI規制に取り組んでおり、2018年には自主的な倫理フレームワークを発表した。しかしヒュージック氏は、現行の著作権・プライバシー・消費者保護関連法ではAIの急速な発展に対応しきれない部分があると認めた。そして、法的枠組みが目的に合致するようにするという方針を明確にした。
同氏はさらに、新法制定に関する意見公募で強い要望があれば、AIの危険性の高い要素を禁止することも考慮すると述べた。