ZEROCOは、2023年5月に開催されたG7広島サミット国際メディアセンタープレゼンテーションコーナーにて、温度約0度・湿度100%弱の保管環境を実現することで食材や食品の鮮度を長期間に渡り高品質に保つことを可能にした、冷蔵庫・冷凍庫に次ぐ⼈類にとっての第三の鮮度保持技術「ZEROCO(ゼロコ)」を発表した。
「ZEROCO」は、日本の伝統的な農作物長期保管の叡智である「雪下野菜」の原理をテクノロジーで実現した、冷蔵庫・冷凍庫に次ぐ第三の鮮度保持技術。
冷蔵や冷凍に関する鮮度保持の技術は今まで、温度管理に着目して技術を発展させてきた歴史があるが、「ZEROCO」は、温度帯だけではなく「高湿度」にも着目し、温度約0度・湿度100%弱の保管環境を実現することで、今までにない鮮度保持技術を実現したという。
「ZEROCO」は、高いクオリティーをそのままに長期間に渡り鮮度を保つことで本来のおいしさを生活者に届けることができることから、生産者の出荷に関わる業務負担削減につながるとしている。
また、調理工程として素材のおいしさを引き出すことが可能となり、調理現場での商品管理に有用な技術であるとし、計画的な調理工程による調理現場の労働環境の改善に寄与。さらにはフードロス削減にも貢献するとのことだ。
■「ZEROCO」が向き合う社会課題
「ZEROCO」は、2050年までに人口が爆発する地球環境において、人類とその食料資源との関係を新しい時代にフィットした社会システムに発展させるため、健康的でサスティナブルな「おいしい未来の創造」に貢献するとともに、少子高齢化を迎える日本の食産業の発展を支える基盤づくりを目指しているという。
先日開催されたG7広島サミット国際メディアセンタープレゼンテーションコーナーでは、広島に本社を構え、SDGsに対しても真摯に取り組んでいる日本を代表するベーカリーの1つであるアンデルセンとのコラボレーションにより、「おいしくて、健康的で、サステナブル」な日本のスイーツを紹介。
「ZEROCO」は、⻑期間に渡り食材をフレッシュなまま⾼品質に保つことが可能となる技術のため、サプライチェーンの川上に導入することで生産者の出荷に関わる業務負担が削減できるとしている。
また、輸送地域が今まで以上に広域化し様々な地域の生活者へフレッシュな⾷材を届けることが可能となり、フードロス削減にも貢献するとのことだ。
プレゼンテーションコーナーでは、広島市に本社があるパンの製造・販売会社であるアンデルセンと協力し、「ZEROCO」で約3か月保管したメロンをアンデルセン特製のデニッシュに乗せた商品や製造後に「ZEROCO」で保管し、緩慢冷凍にかけた後に解凍をした生クリームたっぷりのフルーツサンドを提供。
ほかにも、すでにECにて一般販売されている「ZEROCO」を活用したショートケーキを提供したという。
冷蔵保存では長期間鮮度を保つことができないフルーツや通常、冷凍保存をすると解凍時に分離してしまう生クリームなど、既存の保管技術では叶わなかったものが「ZEROCO」を使うことでより長期的、且つ、高品質に保つことが可能となるとしている。
実際に商品を口にした来場者は、「このメロンが3か月も保管されているものなんて本当に信じられない。新鮮で美味しいです」、「この技術を使えば、例えば採れすぎた農作物を再利用、または逆に採れない時期に出荷することができたりなど、様々な可能性を秘めていて本当に素晴らしいと思います」など、「ZEROCO」にコメントしたとのことだ。