パスコは、熊本県天草市と京都大学経営管理大学院と共同で、デジタル技術を活用した文化遺産の保存とその活用に関する実証プロジェクトを開始したと発表した。実証期間は7月31日まで。

同プロジェクトでは、有形・無形の文化遺産をデジタル化し、後世への記録保存や天草市の広報活動、観光事業への活用に向け検討するという。

プロジェクトの具体的な取り組みとして、「牛深ハイヤ」踊りをモーションキャプチャでデータ化し、3Dモデルと組み合わせ、着物の素材や自然な動きまで再現した映像を作成。4月14日から開催される「牛深ハイヤ祭り」に合わせて、アバターが踊っている映像を立体的に表現するホログラムを天草市役所にて展示予定とのことだ。

モーションキャプチャでデジタル化した牛深ハイヤ踊り(右は牛深ハイヤのマスコットキャラクター「あかねちゃん」)

今後の展望として、祇園橋の3次元モデル化やメタバース内での天草再現、ふるさと行事へのオンライン参加環境構築が計画されているという。

パスコは、メタバースを活用した新ビジネスモデルの検討に取り組んでおり、今回のプロジェクトを通じて、3次元デジタル技術と文化遺産を融合させ、記録保存資料の価値向上や地域振興に貢献していくとしている。