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MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険は、ペーパードライバーと自動車の運転に関する調査を実施し、結果を公表した。
1.ゴールド免許保有者のうち3人に1人がペーパードライバーの自覚あり
運転免許保有者の76%がゴールド免許を保有しているものの、ゴールド免許保有者のうち約3人に1人がペーパードライバーの自覚があると回答。
過去5年間無事故・無違反の優良運転者の証であるゴールド免許だが、実際には運転をしていないがゆえに、無事故・無違反であることがうかがえる結果に。
一方で、普通免許保有者のうち約半数はペーパードライバーではないゴールド免許保有者、いわゆる真の優良運転者であることがわかった。
2.ペーパードライバーの7割は3年以上運転せず。運転への自信度合いは100点満点中25点
ペーパードライバーのうち73.3%が定期的に運転していない期間を3年以上と回答。また10年以上と答えた人は、全体の半数以上を占めている。また、運転にどれくらい自信があるか100点満点で調査したところ、平均が25.4点となり、20点未満は半数以上を占めた。
一方で、元ペーパードライバーの自信度合いを聞くと、平均が60.4点まで上がっており、ペーパードライバーと元ペーパードライバーでその自信度合いの平均値には、約35点もの差があることが判明。
3.「ペーパードライバー卒業」意向は2人に1人
運転しなくても運転免許を更新し続けている(し続けていた)理由について、「将来的に車に乗るかもしれないから」56.3%、「写真付きの身分証明書として使えるから」52.1%といった回答が多くみられた。「履歴書の資格欄に書けるから」という理由については、30代男性の22.1%が回答し、他の世代に比べて顕著に。
またペーパードライバーのうち2人に1人の50.8%が、ペーパードライバーから卒業したいと回答している。
4.ペーパードライバーの運転障壁は男女に違いあり。元ペーパードライバーの卒業理由では、男女間できっかけが違う結果に
ペーパードライバーの運障壁について、女性は「運転が怖いから」の回答が77.0%、男性は「車を持っていないから」の回答が49.5%が最も多く、男女間で意識の差があった。
女性は「運転が怖いから」「事故を起こしたくないから」が57.5%という、運転はしたいけれども心理的なハードルが大きいこと、男性はそもそも「車を持っていないから」や「運転する機会がないから」が38.0%という環境的要因に左右されていることがうかがえる。
また、元ペーパードライバーが卒業したきっかけについても男女間で意識の差があり、日常的なシチュエーションを意識した「子連れでの移動のため」(女性19.0%、男性5.0%)と、非日常的なイベントを意識した「友人とのドライブやデートの機会が増えたため」(女性5.0%、男性16.5%)と、男女間の差が3倍以上となった。
5.ペーパードライバーを卒業するために役立てたサービスとは
元ペーパードライバーがペーパードライバーを卒業するために役立てたサービスについて質問したところ、82.5%の人が何らかのサービスを活用したと回答。
万が一の事故の際の備えとして、「ドライブレコーダー」が16.8%、「免責金額が0円の保険」が11.0%といった回答もみられ、安心がペーパードライバーの卒業につながることもうかがえる。
6.ペーパードライバーであることによる不便さや後悔を感じたシチュエーション
ペーパードライバーであることについては、女性の71.0%、男性の61.7%が不便さや後悔を感じている結果に。特に男女差がみられたシチュエーションは、「子供の送り迎えの時」(女性19.5%、男性4.0%)と「仕事で移動する時」(女性6.0%、男性10.0%)となっている。
男女含めて、ペーパードライバーを卒業したいと思っている人に絞ると、86.2%が不便さや後悔を感じており、割合が高いことから卒業したい気持ちの一因であることがうかがえる結果となった。
【調査概要】
調査時期:2023年2月21日〜2月24日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の20代〜50代男女、現在ペーパードライバーであると回答した400人、過去にペーパードライバーであったと回答した400人
調査委託先:株式会社シグナル
<参考>
三井住友海上火災保険株式会社『ペーパードライバーに関する実態調査』